国内

国民軽視の失言を繰り返した9議員 次の総選挙で当選させていいのか

有権者は彼らの失言を忘れていない(写真は萩生田光一氏/時事通信フォト)

有権者は彼らの失言を忘れていない(写真は萩生田光一氏/時事通信フォト)

 自民党総裁選が終わり、約1か月後には総選挙が行なわれる。総裁選には投票できなかった全国の有権者が「1票」を行使して、政治に物言うこととなる。

 総選挙で投票したい候補がいないなら、有権者が「ためにならない」と考える政治家を懲らしめる方法がある。それが落選運動だ。一言で言えば、国民が候補者の素行や過去の言動をチェックしてその事実を他の有権者に広く知らせ、当選させないようにする。やり方は、ネットやSNSでもいい。落選運動なら国民はいつでも政治家に「落選させるぞ」と主権者の力を示すことができるのだ。

 主権者である国民が思い上がった政治家に「1票」の力を見せつけるために、選挙前に「あの時の怒り」を思い出しておきたい。

〈和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を取り放題! 正に自由民主党〉。そんな言葉を覚えているだろうか。

 2018年7月の西日本豪雨のさなか、自民党議員たちが開いた宴会「赤坂自民亭」の写真をツイッターに投稿した、当時官房副長官だった西村康稔氏の書き込みである。

 宴会は、記録的な大雨となる恐れがあると避難を呼びかけた日の夜に東京・赤坂の衆院議員宿舎で開かれた。40人以上が参加したとされ、写真にはそのうち安倍晋三・首相(当時)と岸田文雄・新総裁を真ん中に、赤ら顔でコップを手にした20人以上の議員が写っている。中でも上川陽子氏は赤坂自民亭の「女将」、小渕優子氏が「若女将」と呼ばれていた。

 この時の豪雨は岸田氏の地元・広島を中心に全国で200人以上の死者を出した。

 その岸田氏と総裁選を争った河野太郎氏も防衛大臣時代の2019年10月、相次ぐ台風被害のさなか、「私はよく雨男と言われました。私が防衛大臣になってすでに3つ」と発言して謝罪した。

 政治利権に絡むとんでもない忖度発言もあった。麻生太郎氏の元秘書で国交副大臣だった塚田一郎氏は、関門海峡をまたいで麻生太郎氏の地元・福岡と安倍氏の地元・山口を結ぶ巨大公共事業「下関北九州道路」について、「安倍首相や麻生副総理が言えないので、私が忖度して新年度予算で国の直轄事業に引き上げた」と発言。批判を浴びて2019年参院選で落選したが、懲りずに次の総選挙に新潟1区から出馬予定だ。

 この年は、長期政権の緩みから閣僚や政務3役の心ない発言が続出した。

※週刊ポスト2021年10月15・22日号

関連記事

トピックス

70歳の誕生日を迎えた明石家さんま
《一時は「声が出てない」「聞き取れない」》明石家さんま、70歳の誕生日に3時間特番が放送 “限界説”はどこへ?今なお求められる背景
NEWSポストセブン
イスラエルとイランの紛争には最新兵器も(写真=AP/AFLO)
イスラエルとの紛争で注目されるイランのドローン技術 これまでの軍事の常識が通用しない“ゲームチェンジャー”と言われる航空機タイプの無人機も
週刊ポスト
一家の大黒柱として弟2人を支えてきた横山裕
「3人そろって隠れ家寿司屋に…」SUPER EIGHT・横山裕、取材班が目撃した“兄弟愛” と“一家の大黒柱”エピソード「弟の大学費用も全部出した」
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《模擬店では「ベビー核テラ」を販売》「悠仁さまを話題作りの道具にしてはいけない!」筑波大の学園祭で巻き起こった“議論”と“ご学友たちの思いやり”
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン
5月6日、ニューメキシコ州で麻薬取締局と地区連邦検事局が数百万錠のフェンタニル錠剤と400万ドルを押収したとボンディ司法長官(右)が発表した(EPA=時事)
《衝撃報道》合成麻薬「フェンタニル」が名古屋を拠点にアメリカに密輸か 日本でも薬物汚染広がる可能性、中毒者の目撃情報も飛び交う
NEWSポストセブン
カトパンこと加藤綾子アナ
《慶應卒イケメン2代目の会社で“陳列を強制”か》加藤綾子アナ『ロピア』社長夫人として2年半ぶりテレビ復帰明けで“思わぬ逆風”
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《2人で滑れて幸せだった》SNS更新続ける浅田真央と2週間沈黙を貫いた村上佳菜子…“断絶”報道も「姉であり親友であり尊敬する人」への想い
NEWSポストセブン
ピンク色のシンプルなTシャツに黒のパンツ、足元はスニーカーというラフな格好
高岡早紀(52)夜の港区で見せた圧巻のすっぴん美肌 衰え知らずの美貌を支える「2時間の鬼トレーニング」とは
NEWSポストセブン