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「県外へ出たら2週間休め」 職場の“独自ルール”におびえる人たち

コロナ対応における職場の独自ルールで、経済的に追い詰められるケースも(イメージ。Getty Images)

コロナ対応における職場の独自ルールで、経済的に追い詰められるケースも(イメージ。Getty Images)

 長引くコロナ禍で、職場における「コロナハラスメント」にもさまざまなパターンが報告されるようになってきた。労働者にとってより切実なのは経済面への影響だ。勤務する会社からの指示によって出費が増えたり、収入が減ったりする問題が顕在化している。

 労働者の相談を電話やメール、チャットやSNSを通じて受け付けている日本労働組合総連合会(連合)では、そうした相談が散見されるという。

 たとえば、「子供の学校でクラスターが発生したので自宅待機を命じられた。子供はPCR検査陰性で、さらに2週間の観察期間を経たので出社しようとしたが、会社からは『出社前にもう一度PCR検査をして陰性が証明されないと出勤させない』と言われた。検査費用は自分で負担しなければならず困っている」という40代女性会社員からの相談があった。

 自覚症状のない場合のPCR検査は、基本的には保険適用とならず、医療機関で行えば数千〜数万円の費用がかかる。会社の都合で従業員に検査を指示する場合には、会社から何らかの補助があってしかるべきだろう。

 また、休業補償についてはさらに切実な問題となる。連合に寄せられた相談には以下のようなケースがあった(見出しの後は相談のあった年月)。

◆「家族が県外へ出たら仕事を2週間休め」(2020年7月)

 Aさん(40代女性)の勤める会社では「本人、家族が県外へ出たら2週間会社を休むこと」「県外に住んでいる家族や親戚、友人が来たら2週間休むこと」といったルールがある。Aさんの夫は頻繁に県外出張のある仕事をしていて、ひと月に複数回、県外へ出る。そのたびごとにAさんは2週間休業しなければならなくなり、収入が激減。にもかかわらず、会社から休業補償の話はない。

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