川村陽介が『ROOKIES』の思い出を語る
熱血教師と不良高校生たちが甲子園を目指す人気ドラマ『ROOKIES』(2008年・TBS系)。生徒役を演じた俳優・川村陽介(38才)に、印象に残るシーンやセリフ、共演者とのエピソードなどを聞いた
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竹中直人さん(65才)が先生役を務めた『ライオン先生』(2003年・日本テレビ系)や、『ごくせん』第2シリーズ(2005年・日本テレビ系)で生徒役をさせていただきました。その後、俳優人生のターニングポイントとなったのは『ROOKIES』(2008年・TBS系)です。
学生時代から原作者である森田まさのりさんの作品が好きで、『ROOKIES』はもちろん、『ろくでなしBLUES』(集英社)を全巻揃えるほどヤンキー漫画が好きでした。だから、当時のマネジャーさんから「『ROOKIES』のドラマ化の話が来ているけどやりたい?」と聞かれて、即、「やりたいに決まっているじゃないですか」と答えたのを覚えています。
ぼくが演じた桧山清起は、正直、原作ではあまり印象に残らないキャラクターでしたが、改めて読み返して台本と照らし合わせてみると、若菜智哉(高岡蒼佑)との関係性がいいんですよね。最終回、桧山が若菜に代打を頼むシーンでは、“このチャンスをものにできるのはお前しかいない!”と、心からそう思っていました。手をけがしていた若菜がバンデージをほどきながら、「道を切り開くものは自信と勇気だ by 川藤幸一」と言うシーンも忘れられません。
『ROOKIES』の共演者たちは仲間でありライバルでもあったから、年齢は関係なく“いまの演技は違うんじゃないか”などと意見し合うこともありました。ドラマ同様、ぶつかり合い、それを乗り越えていったからこそ、その熱量が画面から伝わって、長く愛される作品になったのかなと思っています。
【プロフィール】
川村陽介/2000年映画『死者の学園祭』でデビュー。2007年ドラマ『新宿スワン』(テレビ朝日系)で主演するなど演技力の高さに数々の作品で活躍中。
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2021年10月14日号
「『ROOKIES』の出演者とはドラマも映画も撮影中は一緒に過ごし、真の仲間になれました」と川村(写真後列左から3人目)