ニノ湯智・国家公安委員長(77歳)
「金子氏は岸田派のベテランです。派内には今回の人事をめぐって、『ようやく総理が出たのに、主要閣僚をほとんど他派に取られた』と不満の声が上がっていたため、滑り込むことになったのでしょう。父親で同派の重鎮だった金子岩三氏も農水大臣を務めており、本人は会見で『親子二代で感無量』と喜んでいました。
二之湯氏は岸田氏の勝利に貢献した竹下派に属しており、参議院竹下派は結束が強いことで知られる。かつて“参議院のドン”と呼ばれ、現在も竹下派の事実上のオーナーである青木幹雄氏の影響も窺えます。ただし、二之湯氏は『残された人生をエンジョイしたい』と言って来年7月の参院選には立候補しない意思を表明しており、ネット上では『思い出づくり入閣』と揶揄する声も上がっています。
2人の入閣によって閣僚の平均年齢を引き上げたことは、世代交代を訴えていた岸田氏にとっても本意ではないはず。派閥の力学を受け入れざるを得なかったのでしょう」
内閣そのものが「思い出づくり」に終わってしまっては困る。