国内

マッチングアプリ使い3億円奪った27歳女 狙いは「高齢者の退職金」

被害総額は3億円(写真はマッチングアプリに登録された西村容疑者のプロフィール画像)

被害総額は3億円(写真はマッチングアプリに登録された西村容疑者のプロフィール画像)

 大阪府八尾市で、マッチングアプリで出会った高齢男性から1600万円を騙し取ったとして、無職・西村恵梨奈容疑者(27)と自称投資家・吉田清一容疑者(50)が詐欺容疑で逮捕された。被害者は他に40人以上、被害総額は3億円にのぼるとみられている。この容疑者2人の関係性が取材によって分かってきた。

 全国紙社会部記者が事件の経緯を語る。

「西村容疑者は共犯の吉田容疑者の指示のもと、高齢男性から『奨学金や銀行のカードローンの返済がある』と金を借りていたが、返済した形跡はない。被害者はほぼ全員が60代以上で、最高齢は79歳です。5000万円以上持っていかれた男性もいる。被害者は関西から関東にまで及び、関東在住の被害者はわざわざ西村容疑者に会うために大阪まで出向いてきたそうです」

 西村容疑者は公立大学の医学部看護学科を卒業後、大学附属病院勤務を経て大手企業の保健師として働いていた。捜査関係者はこう話す。

「西村容疑者と指南役の吉田容疑者は“男女の関係”ではなく、吉田が西村の大学生時代のバイト先の上司だった。数年前にそれぞれ現在のマンションへと引っ越してきた。2人の自宅は徒歩5分と離れていない距離です」(捜査関係者)

 2人は高齢男性の「退職金」に絞ってターゲットを決めていたという。

 前出・捜査関係者が続ける。

「西村がアプリで知り合った高齢男性と直接会ってからは、相手に看護師免許を見せ『借金を返済しないと復職できない』などと同情を誘っていた。ある程度の金額を受け取ると、次は『看護師時代のローンがある』、さらに『弟が大学に進学するのに、私が奨学金を返さないと弟が奨学金を借りることができない』と、重ねて金銭を要求していた」

 詐欺行為は、昨年5月からスタートしていたというが、なぜ今に至るまで発覚していなかったのか。

「巧妙なことに、西村は『毎月0.1%を返済します』という借用書を書いており、実際に指定された口座に振り込みもしていた。それでも疑いを抱いた相手には『ストーカーとして被害届を出す』と言うので、警察にも相談できずに泣き寝入りしていた被害者もいた」(同前)

 真相の解明が待たれる。

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン