LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
近年の働き方多様化の波は、グラビア界にも押し寄せた。大手IT企業の現役社員の女性が、副業として芸能活動を選び、このたびグラビアデビューを果たした。彼女はなぜ異例の挑戦にのぞんだのか。活動のきっかけや戸惑いを乗り越えた撮影秘話、勤務先での“評判”を本人に聞いた。
週刊ポスト7月18日発売号のグラビア誌面を飾ったのは、日本の大手IT企業、LINEヤフー株式会社に入社7年目の現役女性社員・木村絵里子さん(28歳)。
彼女の芸能活動のきっかけは、2024年10月に開催された「ミス・ワールド・ジャパン2024」への出場だった。会場のスピーチでは、アメリカ同時多発テロ事件が起きた9月11日が自身の誕生日であることから、法政大学の経済学部時代は平和学を学び、その中で教育の大切さを実感したと発表。その志もあり、「IT企業に勤め、教育分野の仕事がしたい」とLINEヤフー社に入社したという。そんな彼女が一体なぜグラビアでひと肌脱いだのか。彼女の決意を聞いた。
「学生時代から派手に遊んだ経験もなく勉学に励み、会社員になってからは夢中で仕事に取り組む中で7年目に突入しました。それに不満や後悔があるわけではないのですが、自分自身に自信が持てないままこの歳になってしまった。どこか自分を変えたい、これまで挑戦したことがないものに挑戦してみたい。そんな思いがあり『目的のある美』を審査する『ミス・ワールド・ジャパン2024』に出場したのです」
コンテストでは実行委員長賞を受賞。そこでやっと「自分への自信」がついたことを確信したという。
「それまで出なかった『自分へのOK』が初めて出た気がしました。自分へのOKというのは、つまり自分への自信です。もともと私、女性の体の美しさを表わすアートのような感じでいろんな女性のグラビアを見ていたんです。グラドルからセクシー女優までいろんな方の写真集を見ました。だから、グラビアはいつか必ず挑戦したいことでした」
今回挑戦したグラビアでは、身長166cmのすらりとした体型と、90cmの美バストをつややかに、そして大胆に披露している。木村さんいわく、「一番やりたかったことが最初に叶ってしまった」という。木村さんはコンテスト受賞後、今年5月に正式に大手芸能事務所オスカープロモーションの所属となり、今回のグラビアがまさに「初仕事」なのだという。
「憧れのグラビアを巨匠写真家の丸谷嘉長さんに撮っていただけるということで舞い上がりました。私の方から『こんな風に撮ってほしい』とか『こんなに露出はしたくない』なんてことは一切言わず、すべてお任せでした。丸谷さんが撮りたいと思うものをどこまででも……という気持ちで委ねました」
しかしコンテスト出場やグラビア出演などの芸能活動と、会社員生活との両立は気になるところだ。
「弊社は副業OKの会社ですし、もちろんコンテストに挑戦することは伝えています。上司や同僚も『頑張ってね』と応援してくれています。撮影は平日でしたが有休を取って挑みましたので問題ありません。IT企業っていうとすごく激務というイメージが強いかもしれませんが、弊社はとてもホワイトで良い人ばかりですし、無理な残業なども一切ありません。現在の出勤は週1ほどで、それ以外は自宅でリモート勤務をしてミーティングや資料作りなどをしています」