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立憲民主党代表選、蓮舫氏への待望論なし 女性政治家の人材不足が課題

蓮舫氏を望む声はない(時事通信フォト)

蓮舫氏を望む声はない(時事通信フォト)

 立憲民主党の枝野幸男代表が総選挙敗北の責任を取って辞任。後任代表候補には元総務政務官の小川淳也氏、党役員室長の大串博志氏が意欲を表明しているほか、馬淵澄夫・元国土交通相や泉健太・政調会長も出馬を検討していると伝えられている。さまざまな名前が挙がる一方、女性候補の擁立が取り沙汰される様子はない。なぜなのか。野党番の全国紙政治部記者が語る。

「ネット上では蓮舫氏の立候補を求める声が多く上がっていますが、党内では待望論はあまりありません。蓮舫氏は枝野氏と並んで民主党政権時代の印象が強く、世代刷新を求める世論に受け入れられないのではないかとの意見があるからです。

 蓮舫氏と並んで立憲の女性議員の顔的存在だったのが辻元清美氏ですが、残念ながら今回の総選挙で落選してしまいました。新潟1区で自民党の塚田一郎・元国交副大臣に完勝した西村智奈美氏は6期目で永田町では政策通として知られていますが、一般的知名度が低いのが難点。党内に立候補できるような女性議員が見当たらないというのが実状です」

 党としてジェンダー平等推進、男女半々の議会実現などを掲げる立憲民主党だが、女性議員の存在感は高まっていない。自民党が先の総裁選で高市早苗氏、野田聖子氏が立候補して健闘したのとは対照的だ。立憲民主党関係者も厳しい表情で語る。

「安倍晋三氏や二階俊博氏の後ろ盾があるとはいえ、高市氏や野田氏の台頭が立憲にとって脅威なのは間違いありません。保守派の高市氏とリベラルの野田氏が総裁選でぶつかり合ったことで、ジェンダー政策や子育て政策、夫婦別姓にしても、いまや自民党女性議員のなかで議論が進んでしまっている印象があります。

 彼女たちに対抗できる女性政治家が出現しないと、今後、立憲民主党の浮上は難しいですが、リベラルを自称する中高年男性のなかにも、いまだに男性優位の思考を持つ人が多い。まずは党内でジェンダー平等を実現していかないと、自民党には対抗できないでしょう」
 
 女性議員全体の数も今回の総選挙で2017年選挙より2人減り、衆院全体に占める女性の比率は9.7%と、10%を割り込んだ。政党別に見ると、女性の当選者数が最も多かったのは自民党で20人。立憲民主党が13人。野党第一党の変革が、女性政治家のさらなる活躍にもうながるのではないか。

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