1つでも当てはまる場合、改善の必要がないか見直しを
光や色で引き起こされる筋肉反応を数値化したものを「ライト・トーナス値」という。ベージュやパステルカラーなど落ち着いた色のライト・トーナス値は「23」だが、オレンジは「35」、赤は「42」と数値が上がり、緊張度が増す。
「べーシックカラーやコントロールカラーにオレンジや赤が増えると、無意識のうちに緊張感や興奮度が増します」(佐川さん・以下同)
あらゆる疾患の原因になる高血圧にも、部屋の色が関与している。
「『赤』は血圧を上げ、『青』は血圧を下げます。ある調査では、青い部屋に入った女性の最高血圧が126mmHgだったのに対し、同じ女性が赤い部屋へ行くと139mmHgまで上昇しました」
部屋のインテリアをモノトーンや茶系など、落ち着いた色でまとめる人も多い。しかし、彩度の低すぎる部屋にも問題点がある。
「黒や茶色は落ち着きすぎてしまって、心身への刺激が少なすぎるという懸念点があります。また、黒は重く感じるという特性があるため、黒っぽい天井にすると圧迫感が生まれて精神面にもマイナスの影響を与える。天井は白くすることでほかの色より10cmほど高く見えます。しかし、床や壁まで白い部屋は長時間過ごすと疲れやすく、落ち着かなくなります」
心地よく暮らすためには、ベージュやアイボリーなどの「中間色」がいい。
「強くも弱くもない中間色には安心感があります。特にピンクは男女とも心を若々しくする効果があり、老人ホームの家具などによく使われます。寝室の枕カバーやクッションをピンクにすると空間が生き生きします」
※女性セブン2022年2月10日号