たしかに便利になった。だが、そこには落とし穴もある。ファイナンシャルプランナーの横川由理さんが指摘する。
「この2年間でデリバリーなどのウェブサービスやキャッシュレスなどのデジタルは急速に進化しましたが、その半面、こまごまと無駄な出費が増えています。コロナ禍の出口が見え始めたなか、各家庭で無駄なものと必要なものを見極めて、コロナ後の生活に備えることが求められます」
コロナ禍で当たり前になったものの筆頭が「出前」だ。
ウーバーイーツや出前館などのフードデリバリーで食べたい料理を好きな時間に注文する。「置き配」も日常的になった。街を歩けば行き交う配送業者の多さに驚くほどだ。
「ドイツの料理宅配サービス『フードパンダ』が1月末で日本国内でのサービスを終了するなど、業界のシェア争いは激化する一方です」(ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さん)
だがコロナ後は、出前系はほどほどにした方がいい。
「ステイホーム中はフードデリバリーに頼ることも仕方なかったですが、そもそも出前系は料金が高めに設定されている上に配送料がかかり、金銭的にはずいぶん無駄が多い。しかも調理してから届くまでに時間がかかるので、お店で食べるよりも味が落ちます。
これからはデリバリーを頼むよりも外食の方が割安ですし、出歩くことが運動にもなる。料理はやはり、出来たてがいちばんですよね」(横川さん)
春が過ぎて夏になると、デリバリーにせよ、テイクアウトにせよ、高温多湿の屋外環境を通れば、食中毒のリスクも高まる。店で食べた方が、お腹を壊す可能性も低くなる。
「店舗で商品を受け取ると半額になる、ドミノピザのようなサービスを上手に使うと節約できます」(丸山さん)
※女性セブン2022年3月10日号