芸能

ついに“真っ向対決”の『逃走中』と『鬼タイジ』、何が違うのか?

『逃走中』

『逃走中』は長年に渡って放送されている(写真は公式HPより)

 この週末、『THE鬼タイジ』(TBS系)、『逃走中』(フジテレビ系)という2つの人気アトラクション型ゲームバラエティが放送される。類似性も指摘されてきた両番組だが、どこが違うのか? そして内容や視聴率ではどちらに軍配が上がるのか? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 19日夜にTBSが『THE鬼タイジ』、20日夜にフジテレビが『逃走中』を放送します。

 どちらもアトラクション型のゲームバラエティですが、これまで何度もネット上で両番組の類似性が指摘され、「パクリだ」「全然違う」「こっちのほうが面白い」などの論争を巻き起こしてきました。

 両番組が同じ週の土日ゴールデンタイムで連日放送されることで、その内容、視聴率、反響などが比べられるのは間違いないでしょう。『THE鬼タイジ』と『逃走中』には、どんな違いがあり、どんな結果や今後が予想されるのでしょうか。

『逃走中』を猛追する『鬼タイジ』

 まず『THE鬼タイジ』は、「人間を襲う鬼を特殊な光線銃で打ち倒し、人間に戻す」というシューティングがメインのゲーム形式。「逃げる」より「攻撃する」要素が強く、サバイバルゲームを彷彿させるところがあります。一方の『逃走中』は、ハンターからひたすら逃げ続ける鬼ごっこ。両番組のゲームコンセプトに大きな違いがあることは明らかです。

 ただ、『逃走中』は長年放送されているほか、ドッジボールをベースにした攻撃型の『戦闘中』という派生番組もあり、さらに昨年にも逃げるモノノケを捕らえる『モノノケハント』も加わりました。そのため、「アトラクション型のゲームバラエティと言えば、フジテレビの『逃走中』シリーズ」というイメージの視聴者が多いことは確かです。

 また、多くの芸能人やアスリートなどを集めて行われること、成果によって多額の賞金が得られること、追い込まれた状況を作って出演者の素顔を引き出そうとしていることなどは、ほぼ同じだけに後発の『THE鬼タイジ』は「パクリ」などと言われやすいところがあります。

 驚くべきは、『THE鬼タイジ』が第1弾の2020年12月から今回までの約1年4か月で6回というハイペースで放送されていること。さらに前回は、まさかの大みそかゴールデンタイム放送であり、TBSが看板番組にしようとしている様子が伝わってきます。一方のフジテレビは『逃走中』を18年弱に渡って制作してきたほか、昨年は『逃走中』を4回、『戦闘中』を2回、『モノノケハント』を3回放送することで、あらためて業界トップの制作力を見せました。

 TBSは新たな看板番組を定着させたい。フジテレビは先駆者として負けられない。そんな思いが見えながら、これまでは放送日が近づくことはありませんでしたが、実は昨年の大みそかに『THE鬼タイジ』、今年の元日に『逃走中』が連日放送されました。ただ、年をまたいでの連日放送であり、年末年始の特番ラッシュで両番組が比較されることはなく、わかりやすい直接対決となる今回は、ともに十分すぎるほどの意気込みが伝わってきます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
日本初となる薬局で買える大正製薬の内臓脂肪減少薬「アライ」
日本上陸の内臓脂肪減少薬「アライ」 脂肪分解酵素の働きを抑制、摂取した脂肪の約25%が体内に吸収されず、代わりに体内の脂肪を消費
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
専修大サッカー部を辞任していた源平監督(アフロスポーツ)
《「障害者かと思った」と暴言か》専修大サッカー部監督がパワハラ・経理不正疑惑で辞任していた 大学は「警察に相談している」と回答
NEWSポストセブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
日本製鉄によるUSスチールの買収計画
【日本製鉄のUSスチール買収問題】バイデンもトランプも否定的だが「選挙中の発言に一喜一憂すべきではない」元経産官僚が読み解く
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン