「大人になったらジョイマンになりたかった」愛娘は今…
──ところで、Twitter開設と同じ年にプライベートではご結婚されていて、翌年には娘さんも生まれていますよね。お子さんができたことで芸人活動に変化が生じたことなどはありましたか?
高木:すごく変わりました。子供が生まれたことで自分よりも大事なものができた。もちろん奥さんも大切ですが、子を持つ親になるという経験は初めてだったので、考え方がガラッと変わったんです。
それまでは自分のためにお笑いをやっているところがあって、まずは自分が楽しんだり笑ったりしたいという思いが強かったんですが、子供が生まれてからは他人のためにお笑いをやることの意味合いが大きくなりました。
まずはお客さんのためにお笑いをやろうと。僕らは一発屋と言われることがありますけど、そもそも一発でも当てることができたのはお客さんのおかげですし、そうやって楽しんでくださったお客さんたちのためにネタを続けようと思うようになりましたね。
──娘さんを笑わせたいという気持ちもありましたか?
高木:めちゃくちゃありました。うちの娘は「ななななー」にちなんで南奈と名づけていますし、一緒にギャグをやって娘が笑顔になるとすごく嬉しいなと。
娘が小学1年生の時に、学校に行ってジョイマンのネタをやらせてもらったことがあって、その時に「ななななー」ってやったらとても面白かったらしく、「わたしも大人になったらジョイマンになりたい!」と言ってくれていました(笑)。でも最近は言わなくなりましたね……。
──娘さんは今は……?
高木:やっぱり高学年になると「ジョイマンになりたい!」とは言わなくなるんですよね。今は「YouTuberになりたい!」って言っています。お父さんがジョイマンであることに恥ずかしさを感じるようになってきたのかもしれません。もちろん僕は恥ずかしいとは思わないですけど。
例えば病院に寄ってから学校に行くときに、家から学校まで娘を送ることがあるんですよ。キャッキャしながら一緒に教室の前まで行くんですけど、教室に近づくと「ちょっと離れてて」って言われるんですね。窓越しに先生や生徒から見えるので、一緒にいるところは見られたくないらしい。
あと外で手を繋ぎながら歩いていて、たまたま友達が前から歩いてきたりすると、パッと手を離してしまうんです。だから曲がり角に来ているのかもしれないです。【前後編の後編。前編を読む】
◆取材・文/細田成嗣(HEW)、写真/黒石あみ