患者が点眼薬の差し方を間違えて、効果がみられないケースもある。平松医師が語る。
「点眼した直後に目をぱちぱちさせると、目薬の成分が行き渡らず涙で流されて効果が薄まる。点眼薬を差した後はまぶたを閉じて、鼻の根本にあるメガネのブリッジが当たる場所を最低でも1分ほど押さえると、薬効成分が眼球にとどまって効果が最大化されます」
緑内障治療は継続的な点眼が重要だからこそ、こうした指導を丁寧に行なう医師かどうかはチェック項目となる。
点眼薬で症状の進行を抑えられない場合、手術が次の選択肢となるが、重篤な失敗を引き起こすケースもある。
「眼圧を下げるために眼球内の水分を外に流す手術(線維柱帯切除術)を施すのが一般的ですが、医師の腕次第では術後に水の通り道がふさがり、再手術が必要になることがあります」(森岡医師)