2021年に54℃を記録した米デスバレー国立公園(写真/AFP=時事)
教育評論家の親野智可等氏が語る。
「朝から気温が上がる傾向が強まれば下校だけでなく登校まで難しくなり、車による送迎が欠かせなくなるでしょう。学校外の塾や習い事も送迎が必須になるかもしれません。
また、今でも多治見市など一部の地域でみられるように、子供たちに塩分補給のキャンデーを配布するといった対応も全国の学校に広がると思われます。水筒や替えの下着など様々な熱中症対策グッズの持参が許可されるようになるでしょう」
一方で、命を守るために屋外での活動には大きな制限がかかりかねないという。
「運動場での体育はもちろん、水温が上がるので水泳の授業が難しくなる。ジャングルジムや鉄棒など鉄製の道具はやけどの危険があり、外での遊びや野外行事は全面的に禁止される可能性がある。
こうした制限をかけることによる子供たちへのストレスも悩ましいところです。運動不足による体力低下も懸念されますし、筋力が衰えれば姿勢も悪くなります。猛烈な暑さは子供の成長にとってマイナス面が大きいでしょう」(親野氏)
※週刊ポスト2022年7月22日号