その原因の1つと目されているのが、日本の太平洋側を流れる暖流の黒潮が、紀伊半島から東海沖で大きく離岸して、蛇行したのち北上し、駿河湾、相模湾に接近して分流が流れ込む現象を引き起こす「黒潮大蛇行」だ。
「黒潮大蛇行は頻繁に起こるものではありますが、2017年8月に始まった今回はその期間が4年11か月目となり、1965年以降最長です。
黒潮の蛇行により、海水温が変化した影響で、黒潮流域に生息する外洋性のサメが本州沿岸に出現しやすくなっています。その結果、生息区域が変わった可能性もあり、従来現れなかった場所でも目撃されるようになったのではないでしょうか」(東海大学海洋学部准教授の堀江琢さん)
海水浴シーズンを迎えるにあたり、サメの被害を防ぐためにできることはあるのだろうか。
「まずは、絶対にひとりでマリンスポーツをしないこと。サメに襲われたとしても、近くに救助できる人がいれば、助かる可能性は高まります。
また、シュノーケリングのときでもライフジャケットやウエットスーツを着用しましょう。夏だと水温が高いのでウエットスーツを着ない人も多いのですが、ウエットスーツは浮力も確保してくれます。体温の低下も防いでくれるので、体力の温存にも役立ちます」(前出・奥村さん)
サメの恐怖は映画の中の出来事ではない。夏の海は万全の備えが必要だ。
※女性セブン2022年7月28日号
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