男性も「日焼け止め」を
あと、男女を問わず、加齢とともに「シミ」が目立つようになります。日光に当たりすぎることで受ける紫外線の影響があるほか、皮膚を擦ってついた傷がシミとして残ることなどがあります。
歳を重ねてからは、大病が皮膚の変化として現われることがあるので、皮膚の調子をチェックするのは大事なことです。
乾燥には体質に合う保湿剤を見つけ、塗ることです。また男性であっても、何歳になってもやってほしいのが、紫外線対策として「日焼け止め」を塗ることです。これも体質に合う、合わないがあるので、外出する前に塗ってみて、痛みや痒みが出たら違うものに変えましょう。
日焼け止めは寝る前にクレンジングで洗い流すことが大切です。日焼け止めを使わない場合も、皮膚の清潔を保つことは大切です。汚れが残っていると、雑菌が繁殖して皮膚の病気につながることがあります。
人は健康診断などで「内臓」の状態は気にしますが、内臓よりも表面積の大きい皮膚を軽視しがちです。しかし、皮膚が荒れたり、カサついたりするのは体調変化のサインです。自分の肌を見て、動かしてみて、いつもと伸縮などが違うと思ったら、健康状態の異常を感じ取るヒントにすることができます。
肌をきれいにすることは、精神面でもプラスになります。毎朝自分の顔を鏡で見る時、肌の調子が悪いより、いいほうが考え方も明るくなるはず。
私はきれいな肌を健康の鍵ととらえ、行動しているうちに96歳になりました。生きている間、患者さんが来てくださる限りは医師として現役を続けようと思っています。
※週刊ポスト2022年12月2日号