NHKはネットで見逃し番組配信サービス「NHKプラス」や過去の番組を配信する「NHKアーカイブス」など独自のネット事業を行なっている。
その上、民間の番組配信サイトに番組を提供することは、別の問題もはらむ。コラムニストの亀和田武氏が言う。
「NHKが我々から集めた受信料で制作した番組をネットフリックスで流し、その番組提供収入で受信料が安くなるなら大歓迎だが、そうはなっていないから問題なんです。相手は民間企業だから、CM戦略もあるでしょう。文句を言うなら始めから民間の動画配信サービスにコンテンツを出したりしなければいいんです。
もともとNHK以外のコンテンツを見たいからネットフリックスに加入していた人はNHK番組を無料視聴できることになるし、すでに受信料を払っている人がNHKの過去のコンテンツを見るためにネットフリックスに加入すれば、受信料と料金を二重払いさせられることになる。いずれにしても不公平で、この矛盾をどう説明するのか」
※週刊ポスト2022年12月9日号