コロナ禍でフライトが激減し、航空各社は大赤字を重ねたが、水際対策の緩和や全国旅行支援の拡大で空の便は再び盛況。CA(キャビンアテンダント)たちにもフライト業務に追われる日々が戻ってきた。しかし、「コロナ禍のほうが稼げたなぁ」とボヤくCAがいる。今回は、大手航空会社の国際線勤務・優佳(30)、中堅航空会社の国内線勤務・舞子(26)、格安航空会社の国内線勤務・彩(25)ら、現役CAが仰天の“副業”事情を語り合った(いずれも仮名)。【前後編の後編。前編から読む】
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昼職がバカらしくなる
舞子:私はフリーなんですけど、皆さん彼氏はいないんですか?
優佳:いるよ。同じ航空会社の整備士。CAの勤務は不規則だから、合わせてくれる相手じゃないと難しいし、整備士はパイロットに比べて真面目な人が多いから、意外とCAと付き合うケースが多い。信頼できる相手とはいえ、パパ活はやっぱり緊張するから、彼とのセックスはホッとする。まだ結婚までは考えていないけど。
彩:実は私も1か月前に彼ができたばかりなんです。普通に友達と飲みに行ったときに出会った広告代理店の30代男性。すごく優しくて好きなんですけど、もし結婚となったら一歩引いちゃうかな。パパ活を通じて、男なんて結局は性欲お化けじゃないかって思ってしまっているので。
舞子:私は結婚したいなぁ。パパ活で月に200万円くらい荒稼ぎしたこともあって、いまは貯金も1000万円以上ある。あと欲しいのは彼氏だけなんだけど、結婚するなら子供をインターナショナルスクールに通わせたり、留学させたりできる程度の年収がある人じゃなきゃ嫌かな。
優佳:意外にしっかり考えてるのね(笑)。
舞子:“昼職”がバカらしくなって会社を辞めちゃおうと考えたこともあるけど、将来結婚することを考えると、パパ活に徹しちゃうのは危険だと思うんです。
彩:私もパパ活だけで500万円貯めました。会社でキャリアを伸ばすといってもせいぜい本社勤めを目指すくらいだし、給料もたかが知れている。CAという仕事に希望を持てなくなっているのは事実ですね。でも親に「せっかく憧れのCAになれたんだから、5年は続けなさい」と言われているし、やっとフライトも増えてきているので、もうちょっと頑張ってみようとは思ってるんですけど。
優佳:コロナ禍でのフライトはお客様が少なくてすごく楽だったから、本格的に元に戻ると思うと気が重いけどね。CAの仕事は本当に大変で、国際線だと14時間以上ほとんど立ちっぱなしってこともザラでしょ。身だしなみにも常に気をつかってなきゃいけないし、このお給料だと割が合わないよ。だけど、贅沢な食事に誘われたりパパ活でお金をいただけるのも現役CAだからこそ。
彩:フライトもパパ活も両輪で頑張る。それが私たちの着地点かもしれませんね。
(了。前編から読む)
※週刊ポスト2022年12月23日号