芸能

『罠の戦争』で話題の本田博太郎、キャラの面白さは言葉の中の「っ」「・」にあり

本田博太郎

本田博太郎の演技が話題に

 草なぎ剛主演のドラマ『罠の戦争』(フジテレビ系)が話題を呼んでいる。中でもキャラが際立っているのが草なぎ剛(48才)演じる議員秘書が仕える大臣役の本田博太郎(71才)だ。本田の演技についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
「本田博太郎劇場」終了!?

『罠の戦争』第三話を観た人は、きっとそう思ったはず。それほど、本田博太郎の持ち味が、ドラマのエネルギー源となっていた。

 物語の主人公は、かつて恩を受けた大臣の犬飼孝介(本田)に20年も仕える第一秘書鷲津亨(草なぎ剛)。鷲津は支援者や関係者の名前や家族関係まで記憶し、大臣を支える優秀な男だが、当の犬飼は暴言や差別発言を連発する困った人物。ある日、鷲津の一人息子の泰生(白鳥晴都)が歩道橋から転落し、意識不明の重体となる。犬飼に「事故ということにしてくれ」と脅された鷲津は、転落の真相を探りながら、復讐を誓う。

 犬飼は出てきたときから、愛想笑いと腹黒モード全開。そこに愛嬌たっぷりの博太郎モードが加わって、適役なのに「もっと出て」と思わせる存在感を醸し出していた。

 その面白さの源はどこにあるのか。それは言葉の中に織り込まれた「っ」と「・」である。たとえば、女性秘書に対するパワハラ釈明会見で「事実無根。被害者気取りの女が勝手に喚き散らした」なんてことをうっかり言ってしまった犬飼は、それが鷲津の罠とも知らず、駆け付けた彼に「よく来てくれたな、鷲津っ!」、対策を考えましょうと言われると「そうだなっ!」「それがいいっ!」。

 弾むようなこの歯切れ。現実では歯切れの悪い発言も多々聞いているだけに、うっかり喜んでしまうそうだ。

 第三話では、ますます博太郎節が光った。出だしで血圧や血糖値の薬とともに「あ~、あとこれ、全身薔薇の香りになるサプリ」を服用している犬飼大臣。その日は「朝ドラ女優と対談」と張り切り、政務秘書官のダメ息子俊介(玉城裕規)とネクタイの色が被っても「親子コーデってやつだ」とご機嫌で「よしっ!!事務所の方は頼んだぞ、わ・し・づ」と抜群の歯切れを見せる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

体調を見極めながらの公務へのお出ましだという(4月、東京・清瀬市。写真/JMPA)
体調不調が長引く紀子さま、宮内庁病院は「1500万円分の薬」を購入 “皇室のかかりつけ医”に炎症性腸疾患のスペシャリストが着任
女性セブン
(公式HPより)
《確信犯?偶然?》山下智久主演『ブルーモーメント』は『コード・ブルー』と多くの共通点 どこか似ていてどこが似てないのか
NEWSポストセブン
タイトルを狙うライバルたちが続々登場(共同通信社)
藤井聡太八冠に闘志を燃やす同世代棋士たちの包囲網 「大泣きさせた因縁の同級生」「宣戦布告した最年少プロ棋士」…“逆襲”に沸く将棋界
女性セブン
学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
睡眠研究の第一人者、柳沢正史教授
ノーベル賞候補となった研究者に訊いた“睡眠の謎”「自称ショートスリーパーの99%以上はただの寝不足です」
週刊ポスト
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
公式X(旧Twitter)アカウントを開設した氷川きよし(インスタグラムより)
《再始動》事務所独立の氷川きよしが公式Xアカウントを開設 芸名は継続の裏で手放した「過去」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン