作詞・作曲・編曲を手掛けるマルチ音楽コンポーザーの梶浦由記氏
──テレビの時はそのサイズに合わせて作曲なさっているんですね。
梶浦:そうですね。はじめに曲ありきなんです。曲があって、後から絵はつけるのですが、九十秒できちっと終わらなければならないという制約が難しいところです。
──うかがっていると、テレビと映画の違いは、昔のフィギアスケートでいう、規定演技と自由演技みたいな感じに思えました。
梶浦:そうですね。まさにそういう感じです。大体の秒数で「ここから盛り上がりたい」などありますからね。テレビ用の曲は、その秒数ありきで作っています。
【プロフィール】
梶浦由記(かじうら・ゆき)/作詞・作曲・編曲を手掛けるマルチ音楽コンポーザー。1993年「See-Saw」のコンポーザー兼キーボーディストとしてデビュー。現在はアニメを中心とした劇伴音楽を手掛け、「ソードアート・オンライン」、「魔法少女まどか☆マギカ」、「鬼滅の刃」等、数々の話題作を担当。
【聞き手・文】
春日太一(かすが・たいち)/1977年生まれ、東京都出身。映画史・時代劇研究家。
撮影/藤岡雅樹
※週刊ポスト2023年2月24日号