批判を受けて削除された「家系図」

批判を受けて削除された「家系図」(現在は削除済み)

 続いて麻生太郎・副総裁はこう言って信千世氏を持ち上げた。

「親父さん(信夫氏)に連れられて私どもの会館に車椅子を押して(信千世氏が)現われて、親父さんと喋っている間、かなり口が回らなくなった親父の代わりに通訳してもらったのがえらく印象的でした。

 背もデカいし、『ああ、跡継ぐんだ?』って聞いたら、いい話だったんで。あんまり面白ぇ話でもないんだろうけれども、いろいろ話をさせてもらいましたけど、ちゃんとしっかりしてるし。いや、親の仕事をやる気になるのは大変なことよ。

(中略)山口県はこれまでも数々の総理大臣を生み出した県ではありますが、戦前の話なんかする必要もない。戦後だけでも多くの人が出てる。そういった土地柄もあるだろうね。是非、岸信千世をこれからの政治家として、日本を代表する政治家として生み出してもらいたい。そして育んで育ててもらいたい」

 加藤勝信・厚労相は、信千世氏との接点をあげた。

「実は、私の娘と信千世さんがフジテレビで同期の入社でありましてですね。そういう関係もあって、従前からよく知っているとこでございますし、確か一時は厚生労働の記者クラブにもいていただいたということでありますから、ま、ぜひバッジを付けたら厚生労働行政をしっかりやっていただかなきゃならないかな。まあそういう先物買いでも来させていただいたところでございます」

 他にも、松野博一・官房長官、西村明宏・環境相が挨拶に立ち、司会は谷川とむ・副幹事長が務めるという錚々たる顔ぶれだったという。

 公式ホームページでは曽祖父の岸信介・元首相に始まり、安倍氏や佐藤栄作・元首相も含まれる家系図を掲げていたものの、世襲アピールへの批判が噴出し、削除に追い込まれた信千世氏。周囲はまだまだ彼の「家系」に頼るつもりのようだ。

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