自称無職・伊藤りの被告(28)がJR平塚駅前で49歳男性の腹をナイフで刺したとして逮捕された事件。伊藤被告は事件直前、Twitterの裏アカ(裏アカウント)で、パパ活によって生計を立てていたことを明かしたうえで、被害者と見られるAさんへの強い殺意を見せていた。事件から約1か月が経ち、どう受け止めているのか。週刊ポスト記者は留置場にいる伊藤被告と面会した。
5月31日、小田原警察署。グレーのスウェットの上下で上着の左胸には「刑」という文字が書かれた留置所ルックで現れた伊藤被告。まず「来てくれてありがとうございます」と頭を下げた。約1か月にわたる留置所生活だが、外見からはやつれた様子は見受けられず、逮捕時にテレビに映った姿のままだった。(以下、カッコ内は伊藤被告の発言)
「今は20日間の取調べ期間も終わったので、毎日、本を読んでいます。差し入れしてもらった東野圭吾や伊坂幸太郎の本を読んでます。夜も眠れてるし食欲もあり、元気に過ごしてます」
伊藤被告の地元は岐阜県にある。県内の大学を卒業してからも地元に居続け、東京に来たのはわずか1年前だという。
「実家を出たのは去年5月で、その後、東京に来ました。地元ではフリーターをしたりパパ活をしたりしてました。ずっと東京に出ていきたい気持ちはあったんですが、でもタイミングがなくて。27歳になって、何ってわけでもないけど、上京しました。強いて言えば、東京で好きな推しの芸人のライブを見たいと思ったのがきっかけです」
伊藤被告のTwitterの裏アカには「会社員」「28歳/155㎝/72㎏/D」「リピさん優先」「平日19:00~と土日に会えます」などとパパ活で用いる“スペック”を表す言葉が並んでいる。ツイートを見ると(現在は非公開)、〈今日は○○(都内の場所)にいます、暇な人~〉と、連日、パパ活相手を募集する投稿を繰り返していた。
「東京に来てからはコンビニでバイトしたりしたこともありましたが、パパ活は生活のためです。パパ活アプリや出会い系アプリなどを使う中で、パパ活や乱倫パーティの参加者といった知り合いが増えたんですが、私からすれば彼らは上京して一人でいたところにできた大事な仲間でした」