市川猿之助容疑者の父親の件は“別件”として捜査
事件発生から40日以上が過ぎ、事態は動いた。6月27日、歌舞伎役者の市川猿之助容疑者（47才）が逮捕された。5月18日に都内の自宅で亡くなった母親（享年75）の自殺を手助けしたとする、自殺幇助容疑だ。
「司法解剖の結果、遺体から睡眠導入剤『サイレース』などの成分である、ベンゾジアピン系のフルニトラゼパムが検出され、死因は向精神薬中毒死の疑いとされました。そうした薬物を、猿之助容疑者が母親に“提供”した疑いが強まり、逮捕に至りました」（全国紙社会部記者）
事件が起きたのは5月18日。午前10時過ぎ、都内にある猿之助の自宅を訪れたマネジャーが、半地下の部屋で猿之助を、2階リビングで、歌舞伎役者で猿之助の父・市川段四郎さん（享年76）と母親を発見した。歌舞伎の名門・澤瀉屋に起きた衝撃の事態だった。
「猿之助容疑者は、騒動後、救急搬送された病院をすぐに退院し、警察施設を経て、都内にある精神科の専門病院に入院していました。このタイミングでの逮捕は、警察が証拠を固めたことに加え、歌舞伎座（東京・中央区）での『六月大歌舞伎』が6月25日に千穐楽を迎え、歌舞伎興行やほかの歌舞伎役者への影響を最小限にできるという配慮があったようです」（前出・全国紙社会部記者）
だが、警察の狙いはさらに別のところにあるという。
「今回の逮捕容疑は、『母親への自殺幇助』です。警察は父親である段四郎さんの死については、“別件”として捜査しており、これから猿之助容疑者からより詳しく事情を聞いていく方針です。
というのも、段四郎さんは、長らく寝たきりに近い状態だったとされています。仮に猿之助容疑者が、薬を提供するに留まらず、例えば薬を段四郎さんの口に入れたり、水を口に運んだりしていたら、実際に“手を下した”ことになります。段四郎さんへの殺人容疑も視野に入れて、慎重に捜査を進めているようです」（前出・全国紙社会部記者）
段四郎さん夫婦の最期の場面には、自ら命を終わらせたにしては不自然な点がある。
「猿之助さんは、付き人兼マネジャーに宛てた遺書のような書き置きを残している半面、礼節を重んじていたはずの段四郎さん夫婦の遺書はおろか、書き置きの類いさえ見つかっていないと聞いています。
同様に、夫婦がともに半袖短パンの寝間着姿だったことも不可解です。名門出身の歌舞伎役者と、その梨園の妻ならば、最期は恥ずかしくない格好で迎えたいと考えたはずです」（歌舞伎関係者）
