ソロとしてアーティスト活動をはじめてから5周年を迎える高野洸が、新曲『zOne』(発売中、エイベックス)をリリース。作詞を手掛けた『zOne』では、独特のワードセンスが光っている。アーティストとしてのこだわりが詰まった新曲への思いとは──!? 撮りおろしグラビアでは、「もしも、街中で高野洸に出会ったら!?」をテーマに、実際に街に繰り出して撮影しました。
──7枚目のシングル『zOne』がリリースされました。昨年リリースされたアルバムのジャケット写真はナチュラルな雰囲気でしたが、今回のシングルは全く違うビジュアルイメージの写真になっています。どんなコンセプトで作られたんでしょうか?
「曲を選ぶ段階でぼくのすごく好きなテーストの曲があって、ぜひシングルのタイトル曲にしたいと思ったんです。タイトル曲にするからには、ジャケット写真も曲のイメージに沿ったものにしたくていろいろ考えました。衣装や撮り方はもちろん、たとえばカラースモークを使いたいという話をしたり、色味を指定したり」
──いつも、自分で積極的にアイディアを出されているんですか?
「そうですね。ぼくは結構、こだわりたいタイプなんです(笑い)。最初からそうだったわけではないんですけど、活動していく中で徐々に自分の意見も取り入れていただけるようになって。いまでは大半のことはさせていただけているので、楽しいし、やりがいもあります!」
──この曲では作詞も担当されています。これは先にトラックがあったのか、作詞をしたものに後からメロディーがついたのか、どちらでしたか?
「先にトラックがありました。詞を先に書いて……というのはやったことがないんです。詞を先に書くスタイルをやってみてもいいかもしれないんですけど、怖いんですよね。自分の歌詞を作曲者にゆだねることになるので、もし、サウンドが歌詞のイメージにハマらなかったら…ということを考えると怖さがあるんです」
──なるほど。今回の新曲は洋楽的なサウンドなので、メロディーに対して英語詞をのせる方が簡単なのではと思いました。ほぼ日本語で歌詞を書いていくほうが、大変な作業だったのでは?
「まさに大変でしたね。R&Bの曲で、実はデモの段階では仮で英語詞がついていたんです。でもぼくが作詞をするなら、やっぱり日本語がいいなと思ったんですよね。時間をかけて作れば、このサウンドに日本語詞を馴染ませられるんじゃないかと思って、挑戦することにしました」
──特に苦労したところは?
「いちばん気をつけたのはサビですね。日本語詞なんですけど、日本語に聞こえないような感じを出したくて、でもそれが行き過ぎるとキャッチーではなくなるので、バランス感が難しかったんです。ずっと試行錯誤をしていました。作詞は締め切りまでに少しずつ考えていたんですけど、全然書けない日もありました。たまに今日はスパッと出てくる……みたいな日もあって、そういうときに書き進めて。それを次の日に見返して、直したいところがあれば改良して書いたり……という感じでした。完成までには、結構時間がかかっています」