リボン好きにはたまらない「アシメリボンハコヒダ」(左)と、半幅帯の定番を結ばない「吉弥結ばない」。本には35帯パターンを掲載!

リボン好きにはたまらない「アシメリボンハコヒダ」(左)と、半幅帯の定番を結ばない「吉弥結ばない」。本には35帯パターンを掲載!

幼稚園の先生だった経験が、着物アレンジに活きている

──「帯結ばない帯結び」は、ラクと同時に、パタパタやフリル、お太鼓風など、見た目が可愛いアレンジの多さも魅力です。どうやって思いつかれるんですか?

 着付け師になる前に、幼稚園の先生をやっていました。そのときに学んだ造形や、幼児絵画の知識が、着物コーディネートや色合わせに役に立っています。ハンドメイドも好きで、ヘッドドレスを作ったりもしていたんです。帯のアレンジも、ハンドメイドのような気持ちで楽しく考えています。縫わないハンドメイド、ですね。

──洋服が好きで、『Zipper』『CanCam』『JJ』『ViVi』など、いろんな雑誌を読まれていたとか。ayaayaさんの、洋服を取り入れたコーディネートを見ていると、洋服と和服は対極にあるものではなく、もっと近いものだとも感じられますが、和装の魅力って何でしょう?

 洋服は、それ自体にいろんな形がありますよね。ロングスカート、ミニスカート、パンツ、ワンピース……とたくさん。対して着物は、「着物」と「帯」しかなくて、この二つの形が決まっているだけに、アレンジの幅が広いんです。たとえば黒の着物を着るにしても、正統派に着ることもできれば、モード系に着ることも、ゴスロリ系に着ることもできるし、洋服と一緒に着ることもできる。私にとって着物とは、自分でデザインするものです。

 実は、私の本の編集者さんは、『Zipper』の元編集長の方なんです。自分が愛読していた雑誌と、こういう形で縁ができるなんて……本当にびっくりですし、色んなことはつながっているなあと感じています。幼稚園の先生をしていた経験も、当時はいろいろと上手くいかないことも多かったけれど、今の教室の運営に生きていたりとか、元教え子や元教え子のお母さんが習いに来てくれたりとか、全部つながっていてありがたいなあと思っています。元教え子の成人式の着付けもしました。

──ayaayaさんのような自由で遊び心のある発想が、浴衣や着物を着る人のすそ野を広げていますね。

 いろんな価値観があっていいと思っています。私にとって着物はオシャレをするファッションで、お出かけするときに着たいもの。ドアノブに引っかかったりするので、家で家事をするときには着ませんが、サザエさんのフネさんのように、毎日着ている人がいいてもいいと思うし、一年に数回だけ着る人、習い事や仕事にだけ着る人と、いろんなあり方があっていいと思っています。私が言いたいのは、帯結びは難しくないよ、ということです。

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン