WBCでは1点差の9回に登板し胴上げ投手に(時事通信フォト)
新たな「大谷ルール」も
大谷の負担を減らすために、メジャー側が新たな「大谷ルール」を用意することも考えられる。メジャーリーグ研究家の福島良一氏が語る。
「投手が降板してもDHとして残れるルールや、今シーズンから全球団が対戦するようなったことが『大谷ルール』と言われるように、今、メジャーは大谷を中心に回っている。もし先発が難しく中継ぎや抑えに転向したら、大谷の負担を減らす新たなルールが導入される可能性はあります」
2度のMVPを獲得したフィリーズの主砲であるブライス・ハーパー外野手(30)も、昨年11月にトミー・ジョン手術を受けたが、5か月あまりという異例のスピードで「復活」を遂げ、8月には8本塁打と爆発している。ハーパーは28日の試合後、大谷にこんなエールを送ったという。
〈私だけではなくみんなが翔平のプレーを見るのが好きだから、翔平らしくいてほしい〉
〈投打をこなす負担は想像がつかないけど、彼は手術のリハビリを既に一度経験している。さらに強くなって、二刀流で戻ってきてほしいね〉
これまでも不可能と思われた壁や試練を乗り越えてきた大谷。二刀流の危機を糧にし、どのように進化を遂げるか、目が離せない。
※週刊ポスト2023年9月15・22日号