スポーツ

処理水放出直後に福島訪問 DeNA・バウアーの「深い日本愛」、来季の去就はどうなるか

2020年メジャーでサイ・ヤング賞を獲得したDeNAのトレバー・バウアー

2020年メジャーでサイ・ヤング賞を獲得したDeNAのトレバー・バウアーが、福島県を訪問(時事通信フォト)

 2020年メジャーでサイ・ヤング賞を獲得したDeNAのトレバー・バウアー(32)が、8月27日、自身のYouTubeを更新。福島県の被災地を訪れたと報告した。

 シーズン佳境の貴重なオフにもかかわらず朝6時に起床し電車とバスを乗り継ぎ片道3時間をかけ被災地へ。動画では「何が起こったか知らない人へ」と、東日本大震災と原発事故について、日米の視聴者に向けて具体的に解説している。

「福島第一原発の処理水の海洋放出で中韓から批判が相次いでいるさなかでしたが、被災地を見て胸を痛めた様子のバウアーは力を合わせて一緒に乗り越えようと世界中に呼びかけた。これには国内だけでなく、米国人からも“詳細かつ正確な説明ありがとう”と賛辞のコメントが送られている」(ネットニュース編集者)

 バウアーは7月にも広島の原爆ドームを訪れ、太平洋戦争を「日本人の視点で知るべきだと思った」と語るなど日本の文化や歴史を積極的に学ぶ姿勢を見せている。

 9月1日に右腸腰筋遠位部損傷で登録抹消されたが、そこまでの成績は一級品だ。被本塁打数は多いものの、勝利数、奪三振数はリーグトップクラス。投手の制球力を示す指標の「K/BB」などのセイバーメトリクスの数値も高水準だ。

 球場内外で話題を呼びファン人気も急上昇。今年のオールスターではファンの投票で決まるプラスワン投票で選出。2位の昨季三冠王のヤクルト村上宗隆の12倍、過去最多の36万票超を獲得した。

「バウアーは女性に対するDV規定違反騒動後に来日した経緯から、当初はほかの選手とも距離があった。しかし、選手に惜しみなく助言したり、中4日で先発するなどチームに献身的な姿勢を見せることで距離が近づいた。なかにはバウアーとポケモンのトークをして盛り上がる選手もいると聞きます。ファン人気も抜群でグッズの売り上げも上位。チームもここまでクライマックス・シリーズ出場圏内の好成績で、バウアーがいなければここまで戦えなかったのは間違いない。

 ただ、問題はその高額な年俸。今季は30億円超の年俸の大半をドジャースが負担してくれたため獲得できた、いわば“ラッキー”だった。来季以降はそれがなくなるため、残留は難しいとみられている。バウアーはお金よりもやりがいなどを重要視する選手だと言われていますが、こればかりはシーズンが終わって交渉が始まらないことには……」(スポーツ紙記者)

 日本愛でそこを何とか。

※週刊ポスト2023年9月15・22日号

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン