一方、イスラエル側の被害状況も甚大だ。イスラエル軍の鑑識チームは、ハマスの攻撃による犠牲者の遺体を解析し、残虐な行為を加えられた形跡を発見したと発表。現地での混乱やハマス・イスラエル双方の思惑などによって情報が錯綜している状況だが、海外メディアはどのように報じているのか、国際ジャーナリストが語る。
「『ロイター』はイスラエル軍関係者のコメントを紹介し、手足が切り落とされた遺体や、首を切られた子供の遺体、そしてレイプ被害にあった複数の遺体が見つかっていると報じています。また、イギリスのニュース専門局『スカイ・ニュース』は、ガザ近くのイスラエルエリアで遺体回収を行うボランティアの男性に取材しており、『裸のまま拘束された女性の遺体や、後ろ手に縛られて一緒に拷問を加えられたと思われる親子の遺体を見つけた』という証言も得ています」
10月15日の時点で、双方の死者は4000人を超えたと発表されていた。現在の死者数は一層ふくれあがっていることだろう。
今回報じられた病院の爆発など、ガザ地区内の状況は日に日に悪化。シャニさんを含めた人質は今どうなっているのか、安否が懸念されている。ハマスはイスラエルから拉致した21歳女性ミア・シェムさんの映像を公開し、交渉材料にしようとしている。緊迫の度合いは高まっている。