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阪神・岡田監督を38年ぶり日本一に導いた「ノムさんと過ごした奇妙な3年間」で学んだ“守りの野球”

選手との厚い信頼関係を築いた(時事通信フォト)

選手との厚い信頼関係を築いた(時事通信フォト)

 38年ぶりの日本一に輝いた岡田・阪神。タイガースを率いた岡田彰布監督は66歳で、2013年の楽天・星野仙一監督と並ぶシリーズ最年長優勝監督となった。その長いキャリアのなかで重要だったのは、球史に残る名将と過ごした時間だったのかもしれない。

 2008年に阪神監督を退任して以来、15年ぶりにタイガースの指揮官に返り咲いた時点で、岡田氏は65歳。「オレ、ノムさん(野村克也氏)の時より年上らしいわ(野村氏が阪神の監督に就任したのは63歳の時)。あんな年寄りやと思ってたのに」と驚いたという。もし、2020年2月に亡くなった野村氏が存命だったら、岡田・阪神の日本一をどう評価しただろうか――。

 野村氏は本誌・週刊ポスト(2016年1月8日号)で監督論をこう語っていた。

「名選手必ずしも名監督ならず。現役時代にスター選手だった監督、特にバッター(野手)出身の監督は、一般的に派手な攻撃野球を好む。ホームランが飛び交うような、素人が見ても楽しい野球を好む。言い方を変えれば、ただ投げて打って走るだけの、才能と技術力に頼った荒っぽい野球である。うまくハマれば強いが、そんなに野球がうまくいくわけがなく、これじゃ常勝チームは作れない。

 データを必要とせず、細かいチームプレーにも自分は関係なかったために、緻密な野球ができないばかりか、必要性と重要性がわからない。有効な作戦ができず、相手の作戦を読むのが下手。主役は自分なので目立とうとして動きすぎる」

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