暑さ対策に日傘利用は男女、年齢とわずに広まっている(イメージ、ABACA PRESS/時事通信フォト)
男性が日傘をさし、夏に入るはずのプールが逆に熱中症になると中止になるほどに「これまでとは違う」暑さに襲われる現代、もはや夏場に長時間、外にいることそのものが命を奪う可能性があると考えても構わないだろう。夏の高校野球をドーム球場に変更する案も取りざたされているが、本当に現代の暑さ、昔のように考えていては大変なことになることは確かだ。大げさでなく命が奪われている。
今回の建設現場だけでなくあらゆる仕事、学校、そして日常を脅かす「超災害級」の暑さと熱中症に対する方策が国家レベルで求められている。私たちもまた、もはやこの国の夏の暑さは命を奪うほどに危険、という意識を持たなければならないのだろう。
日野百草(ひの・ひゃくそう)/日本ペンクラブ会員。出版社勤務を経て、社会問題や社会倫理のルポルタージュを手掛ける。