国内

【自民党総裁選シミュレーション】菅前首相や旧二階派、旧安倍派の「反岸田連合」で石破総裁誕生か…参院平成研も勝ち馬に乗る可能性

「反岸田」勢力の中心として菅義偉・前首相や旧二階派が動く可能性も(時事通信フォト)

「反岸田」勢力の中心として菅義偉・前首相や旧二階派が動く可能性も(時事通信フォト)

 瀕死の岸田政権を尻目に、9月の総裁選に向けた「ポスト岸田」の動きが活発化している。「次期総裁にふさわしい人」の世論調査では各社とも石破茂・元幹事長が他の候補を圧倒的にリードしている。が、世論通りには進まないのが総裁選。そこで、自民党総裁選を長く取材してきた政治ジャーナリストや政治評論家の協力で、総裁選の展開をいくつかのケースに分けて詳細にシミュレーションした。今回は“石破茂総裁”誕生のシナリオを紹介する。【全5回の第3回。第1回から読む

【シナリオ2】「反岸田連合」で石破総裁へ

 総裁選の情勢は、名乗りを上げるタイミング一つで一変する。重要なのは岸田文雄・首相の“決断”の時期だ。

「空気が読めない」と評される岸田首相は現在も総裁再選の意欲を失っておらず、旧岸田派ナンバー2の林芳正・官房長官も、「岸田政権を支える」と再選支持を鮮明にした。

 政治ジャーナリストの宮崎信行氏は、「総裁選では党員票で優位な石破茂氏の勝利を阻止するために、麻生太郎・副総裁が対立候補をぶつける」という展開までは同じ見方だが、その後の読みが違う。

 宮崎氏が語る。

「岸田首相が正式に出馬断念を表明するまでは、麻生さんとしては立場上、岸田支持の姿勢を取らざるを得ない。しかし、岸田首相はギリギリまであがくはずです。その間に、反岸田勢力が勢いを増していく」

 石破支持の中心となるのが、菅義偉・前首相や旧二階派だと見る。

「菅さんは岸田首相に“菅おろし”を仕掛けられたことを忘れていないし、二階(俊博)氏も自分を引退に追い込んだ岸田首相にカンカンに怒っている。旧二階派幹部の武田良太・元総務相も同じ福岡選出の麻生さんとは対立関係にあり、麻生─岸田ラインに主導権を取らせたくない立場です。

 石破氏は、党員票は有利でも議員票が少ないと見られているが、旧石破派に加え、菅グループと呼ばれる議員が20~30人、それに旧二階派の約40人が加われば議員票もかなり獲得できる。さらに岸田首相が総裁再選にこだわる姿勢を堅持すれば、これまで石破氏と対立してきた旧安倍派からも、派閥を解散に追いやった岸田再選だけは許さないと“敵の敵は味方”の論理で石破氏に票が流れる可能性がある」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の母・加代子さん(左)と妻・真美子さん(右)
《真美子さんの“スマホ機種”に注目》大谷翔平が信頼する新妻の「母・加代子さんと同じ金銭感覚」
NEWSポストセブン
トルコ国籍で日本で育ったクルド人、ハスギュル・アッバス被告(SNSより)
【女子中学生と12歳少女に性的暴行】「俺の女もヤられた。あいつだけは許さない…」 執行猶予判決後に再び少女への性犯罪で逮捕・公判中のクルド人・ハスギュル・アッバス被告(21)の蛮行の数々
NEWSポストセブン
二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(時事通信フォト)
【スクープ】二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏が年下30代女性と不倫旅行 直撃に「お付き合いさせていただいている」と認める
NEWSポストセブン
雅子さまにとっての新たな1年が始まった(2024年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)
《雅子さま、誕生日文書の遅延が常態化》“丁寧すぎる”姿勢が裏目に 混乱を放置している周囲の責任も
女性セブン
M-1王者であり、今春に2度目の上方漫才大賞を受賞したお笑いコンビ・笑い飯(撮影/山口京和)
【「笑い飯」インタビュー】2度目の上方漫才大賞は「一応、ねらってはいた」 西田幸治は50歳になり「歯が3本なくなりました」
NEWSポストセブン
司忍組長も姿を見せた事始め式に密着した
《山口組「事始め」に異変》緊迫の恒例行事で「高山若頭の姿見えない…!」館内からは女性の声が聞こえ…納会では恒例のカラオケ大会も
NEWSポストセブン
浩子被告の顔写真すら報じられていない
田村瑠奈被告(30)が抱えていた“身体改造”願望「スネークタンにしたい」「タトゥーを入れたい」母親の困惑【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
「好きな女性アナウンサーランキング2024」でTBS初の1位に輝いた田村真子アナ(田村真子のInstagramより)
《好きな女性アナにランクイン》田村真子、江藤愛の2トップに若手も続々成長!なぜTBS女性アナは令和に躍進したのか
NEWSポストセブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン