石破茂一覧

【石破茂】に関するニュースを集めたページです。

石破茂氏は角栄の発した言葉が今も忘れられないという(時事通信フォト)
石破茂氏 忘れられない田中角栄先生からの言葉「握った手の数しか票は出ない」
 1972年、田中角栄は佐藤派から81人の議員を引き連れて木曜クラブ、いわゆる「田中派」を結成した。大派閥をバックに直後の自民党総裁選に勝利し、総理大臣となった。あれから50年──。すっかり熱気の失せた参院選を前に、かつて政界最強を誇った田中軍団の輝きを振り返る。【全4回の第4回。第1回から読む】 * * * 角栄は総理退陣後の1976年にロッキード事件で逮捕され、徐々に求心力を失っていった。だが衆院議員の石破茂氏は角栄の発した言葉が今も忘れられない。「お前な、歩いた家の数しか票は出ないんだよ。握った手の数しか票は出ないんだよ」 角栄の薫陶を受けて石破氏は1986年の衆院選で初当選した。「選挙とは何かを一番知っていたのは田中先生でした。ロッキードの大逆風の中で総選挙に臨む際、田中先生が派閥の議員を集めて『お前たち、田中の悪口を言ってでも当選してこい』とハッパをかけたことを覚えています。田中軍団で学んだ時代があるから今の私がある。 私が自民党の幹事長だった時、自民党全体を田中派のようにしようと思いました。選挙の仕組みとして理想でしたからね。風が吹けば当選しちゃうというのとは違う。だから自民党が強いとは私は思っていない」(石破氏) 今の政治家が失っているものが、角栄と田中軍団にはあったのだ。 角栄は秘書たちにこうも語っていた。「3回生議員より、君たちのほうが上だ!」 元田中派議員秘書が振り返る。「当選3回以下の議員よりも秘書軍団の方が永田町のことも選挙のことも心得ているのだから、遠慮せずに誇りをもってやってくれ、とオヤジは言いたかったのでしょう。昔も今も秘書は下働きとして扱われ、議員にトラブルが生じたら責任を押し付けられる存在ですが、オヤジはそんなわれわれの力量を認めてくれていた。今の政治家にはない大きさを持つ人でした」 今や派閥はあるべき力を失い、政治から緊張感が消えた。何よりも政治家に人間としての魅力がなくなった。 田中派の全盛期を知る衆院議員の中村喜四郎・元建設相が指摘する。「当時の政治家は国を動かすとの高邁な使命感を持ち、白熱した議論を行いました。日本の問題を解決するために混乱を恐れなかったのが田中派の面々でした。特に田中さんは日中国交回復やエネルギー問題などの扉を自分で開き、外国要人とやりあった国士でした。 今の政治家からはそんな気概を微塵も感じません。国民は愛想を尽かし、田中さんが総理の時に70%を超えた投票率は55%まで下がりました。50年経っても田中派が話題になるのは、現在の日本の政治に対する異議申し立てなのでしょう」 時は参院選。かつて田中軍団が持っていた気概を感じさせる候補は現われるのだろうか。(了。第1回から読む)※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.07.04 07:00
週刊ポスト
田中派は選挙でも躍動した(時事通信フォト)
田中角栄派閥、選挙運動で戦闘集団として威力を発揮 総裁選では『ローラー作戦』も
 1972年、田中角栄は佐藤派から81人の議員を引き連れて木曜クラブ、いわゆる「田中派」を結成した。大派閥をバックに直後の自民党総裁選に勝利し、総理大臣となった。あれから50年──。すっかり熱気の失せた参院選を前に、かつて政界最強を誇った田中軍団の輝きを振り返る。【全4回の第3回。第1回から読む】 * * * 田中派が戦闘集団としての威力を最大限に発揮したのが選挙であった。若手時代、木曜クラブの事務局員だった衆院議員の石破茂氏が語る。「私が職員になってすぐ参議院選挙がありました。その時は北海道から沖縄まで自民党の候補者の名前を書き、田中派の候補者を赤丸で囲みました。続いて田中派の候補者が出る地域の地方新聞を一日遅れで入手して選挙情報をチェックし、各選挙区の情勢分析をしました。併せて日本列島の白地図に選挙区ごとの区割りを書き込み、田中派が立候補する地域を赤く塗った。『まだ赤くないところも赤くして、日本全国を田中派にする』との意気込みでした」 選挙前は、誰にいつ応援に来てほしいかを候補者に聞き、応援議員を割り振った。「もちろん一番人気は田中角栄先生ですが、すべての選挙区を回るわけにはいきません。地味な応援弁士を割り当てられた陣営から不満が出た時、なだめるのもわれわれ職員の仕事でした」(石破氏) 角栄の娘婿である田中直紀氏が初めて選挙に出た時、当選確実だったため有名な議員は別の候補の応援に回った。すると、「誰がこんなの決めたの! ウチのパパを誰だと思っているの!」との抗議電話が事務所に寄せられた。「直紀さんの奥さんの田中真紀子さんでした。『直紀先生は十分お強いので、私が当確ギリギリの候補者のところに変更しました』と伝えると、『お前は誰!』と叱られました(苦笑)」(同前) 選挙戦では田中派の威光をバックに団体票を徹底的に発掘した。 角栄の秘書として政界入りした衆院議員の中村喜四郎・元建設相が明かす。「中選挙区は党ではなく、派閥が自前の候補者を擁立するため、脆弱な派閥事務所では候補者がふるいにかけられます。田中派の事務所は完璧に整備され、あと一押しすれば勝てる候補にいち早くテコ入れして影響力を持つ人を送り、業界団体を味方につけていった。重厚な協力体制は盤石で、候補者はみんな『田中先生のところに行きたい』と漏らしていました」 角栄の最後の秘書である朝賀昭氏が言う。「選挙中にある陣営のカネがなくなり、オヤジの指示でボストンバッグに実弾を詰めて寝台列車に乗って渡しに行った。当時の寝台車は浴衣がついていて、何かあってはいけないとボストンバッグを腕に紐で括りつけて、浴衣姿で車内をウロウロしたら不審な目で見られました(笑)。ともかく、本当に楽しい“戦”だったと私は思っています」 選挙用の「実弾」も豊富だった。「田中軍団の青年将校」と称された石井一・元自治相(享年87)はこうも語っていた。「盆暮れの手当も、福田(赳夫)が50万、三木(武夫)は30万だが、田中は100万」 党内で争う総裁選は国政選挙よりも熾烈だった。朝賀氏は、総裁選で「田中角栄の秘書」の重みを知ったと語る。「総裁選では党員名簿を元に全国の党員を個別訪問するのが秘書の役割でした。その際、総裁選用に普段は使わない『田中角栄秘書』の名刺を持って党員を回ると、『あの田中角栄先生からですか』と恐縮されました」 ある党員は党本部から郵送された投票用紙を朝賀氏に渡し「好きな名前を書いてくれ」と言った。「白紙の投票用紙を手渡すほど田中角栄の秘書の名刺に感激してくれました。この方法は後に福田派も真似ていましたが、最初にこのやり方をとったのは田中派。そういう選挙をわれわれは戦っていました」(朝賀氏) 前出の元田中派議員秘書は、大平正芳・福田赳夫が鎬を削った1978年の総裁選を振り返る。「オヤジの一言で都内の個人タクシーを借り切り、田中派秘書が選挙区を隈なく回りました。あの時はオヤジの政治力の凄さを感じましたね。それを見た後藤田正晴さんが『ローラー作戦だ』と言いました。警察用語でロードローラーのようにあらゆる可能性を隈なく潰す捜査を言うそうですが、選挙戦で『ローラー作戦』という言葉が広まったのは、この時の後藤田さんの発言がきっかけでした」(第4回につづく)※週刊ポスト2022年7月8・15日号
2022.07.03 07:00
週刊ポスト
4年近くにわたって“立法も質問主意書もゼロ”だった人たちは?(時事通信フォト)
4年間の活動で“立法も質問主意書もゼロ”国会議員たちの「言い分」
 参院選が迫る中、有権者が知っておきたいのは「国会議員がどれだけ仕事をしているか」だ。本誌・週刊ポストは、『データ分析読解の技術』(中公新書ラクレ)の著書がある政治学者・菅原琢氏が運営する『国会議員白書』サイトのデータをもとに、全衆院議員の「質問主意書提出数」「本会議と委員会での質問回数(発言数)」の2項目を、加えて「議員立法数」を客観的に集計し、各議員の国会での仕事ぶりを調べた。その結果、いずれの項目ゼロだった「オールゼロ」の国会議員は10人いたことがわかった。彼らの言い分を紹介しよう。 なお、集計の対象期間は衆院議員としての前回の任期(衆院選投票日の2017年10月22日から、2021年10月14日の衆院解散で失職するまで)だ。その間、通常国会4回、臨時国会が7回、合わせて11回の国会が開かれていた。 その4年近くにわたって「オールゼロ」だった10人の顔触れを見ると、自民党では甘利明・前自民党幹事長、石破茂・元幹事長、森山裕・総務会長代行、野党は旧自由党党首で立憲民主党の結党に参加した小沢一郎氏など大物議員やベテランが目立つ。 続くのはかつての「民主党のホープ」で昨年の総選挙後に自民党入りした細野豪志氏、さらに自民党の「将来の総裁候補」と嘱望されている小渕優子・元経産相、林芳正・外相、下村博文・元文科相が揃ってランクインしているのには驚かされる。 では、各議員の言い分を聞こう(各議員の回答は別掲の表参照)。 まず自民党の森山氏だ。「私は国対委員長を務めたので、国対の議員は普通質問には立たない慣例がある。質問主意書は野党が出すものでしょう。与党なので出していない」 自民党は野党議員が多くの質問主意書を出すことを「役所の業務に支障をきたす」と批判してきた。だが、国会での質問機会に限りがある以上、与党でも野党でも質問主意書は政府の見解を質す重要な手段のはずだ。 自民党反主流派の論客として知られる村上誠一郎氏の説明は興味深い。「当選回数が多くなると、国会質問は若手に譲るという慣例がある。注目される機会をつくってあげようということ。それと私自身は10年間も党総務会に籍を置き、毎週火・金に政策について議論をし、自民党執行部に意見を申し上げている。加えて言うと、私自身は正論を述べるので、選挙前になるとそうした質問者は党が出したがらないということもあると思う」 細野氏は、別の事情で質問機会が与えられなかったという。「無所属だった期間が長く、(本会議や委員会での)質問の機会がなかった。予算委員会の分科会や憲法審査会で発言を行なっている」(事務所回答) 自民党若手議員の深澤陽一・厚生労働政務官の場合、2020年4月の補欠選挙で当選し、対象期間に議員に在職していたのは1年5か月と短いという事情がある。「基本的には1回の国会で5回質問をしている。名前を載せられるのは心外です」(事務所回答) もちろん、議員の活動は3項目だけではない。自民党なら政務調査会や総務会で法案や予算、税制の党内審査などを行なっている。石破氏も、「各種議員連盟の活動や党政務調査会での活動なども加味していただけると、さらに精度が上がるのではないかと思います」と回答した。『国会議員白書』のサイト運営者・菅原氏はこう指摘する。「国会議員の役割は広く、有権者に代わって政治を行なうことが期待される。国会活動が多少疎かに見えても、それ以外の部分で働いていれば問題視されないというのはその通りですが、国会活動が可視化されていない状況では、国会中継される予算委員会など一部の質疑、大臣や委員長、幹事長や政調会長といった政府、議会、政党の肩書きで政治家の働きが評価されるところがある。しかし、そうした議員は一部で、大部分は重要な役職に就いていない。だから国会活動のデータを加えることで、国会で地道に活動をしている議員や重要な役職ではないのに国会でも活動していない議員を抽出できます」自由に質問できない 自民党では2012年総選挙で大量に初当選した議員たちの不祥事が相次ぎ、“魔の3回生”と呼ばれたが、多くは現在4回生の中堅議員になった。 若手議員は国会論戦で揉まれることで政治家として成長していく。だが、国会には質問時間が野党に多く配分される慣行があり、与党議員には質問機会が回ってこない。そのため、菅原氏が指摘するような「重要な役職に就いていないのに国会でも活動していない議員」が生まれることになる。 旧民主党の事務局長を務めた政治アナリスト・伊藤惇夫氏が指摘する。「委員会などの国会質問時間は概ね与党2対野党8の比率となっています。野党のほうが多いのは、政権与党は政府法案をまとめる際、事前に政務調査会の部会などで議論してから国会に提出する。与党は党内で議論を済ませているから、国会では野党のほうにじっくり質問の機会を与えるという建前です。しかし、安倍長期政権以来、自民党は官邸主導で政策を決めて党内の異論を封じ込める傾向が強まった。 昔の自民党は主流派、反主流派が互いに違う政策を掲げて国会で議論を戦わせていたが、今は自民党議員が国会で質問に立っても、基本的に批判的な質問をさせないようになっています。国会で自由に質問できないということは、やることがないから当然国会議員の質は低下してしまう」 自民党反主流派の村上氏の「正論を言う質問者は党が出したがらない」という説明とも符合する。 その結果、多額の国費をもらいながら、国会での仕事もせず、不祥事を起こす“シロアリ議員”が後を絶たないのだ。※週刊ポスト2022年5月27日号
2022.05.20 16:00
週刊ポスト
与野党の議員たちが今国会でやっていることは…(時事通信フォト)
働かない国会議員27人リスト 立法機関なのに「立法ゼロ」「質問主意書もゼロ」
 国会は会期末まで残り1か月、各党は早くも参院選に向けて走りだした。だが、国民は不安がいっぱいだ。ウクライナ戦争で物価は高騰、オミクロン株も都市部で再拡大の兆しがあり、中国のロックダウンで物流がストップ。今後、日本経済への影響が一層深刻化すると予測されている。 国会でなすべきことはいっぱいあるはずなのだ。 それなのに、与野党の議員たちが今国会でやったことは、「国民の生活」を守るより、自分たちの“役得給料”を守ることだ。 大型連休前の4月15日、国会議員の“第2の給料”と批判される「文書通信交通滞在費」(文通費)の改正案が共産党を除く各党の賛成で成立した。 改正のきっかけは昨年の総選挙(10月31日投開票)で当選した新人議員に、在職1日で文通費100万円(10月分)がそっくり支給され、「1日で100万円のぼったくり」と国民の批判が高まったことだ。文通費は渡しきりで、使途の公表は義務づけられていないから事実上使い放題だ。 思い出していただきたい。通常国会の冒頭、各党は口々に「使途公表」や使い残したお金の「国庫返納」といった法改正案を主張していた。だが、成立した改正案を見ると当選した月の支給額を「日割り計算」にする改正だけで、使途の公表も、国庫返納も盛り込まれていない。逆に、名称が文通費から「調査研究広報滞在費」と変わり、従来なら目的外の「調査研究、広報、国民との交流」にも使えることになった。 とんだ焼け太りではないか。このまま参院選に突入するなど国民への裏切りである。 国会議員にはこの「調査研究広報滞在費」や議員歳費(給料)、立法事務費、政党交付金、公設秘書3人の給料、無料の議員会館や格安議員宿舎など、国から与えられる便益の総額は1人あたり年間1億円を軽く超えるとされる。全部税金だ。 では、そもそも議員たちはそれに見合った仕事をしているのか。 国会議員の仕事は、第一に国会で政策を議論し、必要な法律をつくる(改正する)ことだ。「どぶ板」と呼ばれる選挙対策の地元回りは国会議員が税金を使って行なう「公務」ではない。総理大臣も、選挙の遊説の移動の際は公用車を使わないと峻別する仕組みがあるが、とくに若手議員には地元の選挙活動が「国会議員の仕事」だと勘違いしているケースが少なくない。 そこで本誌・週刊ポストは、「政治過程論」が専門で『データ分析読解の技術』(中公新書ラクレ)の著書がある政治学者・菅原琢氏が運営する『国会議員白書』サイトで公表されているデータをもとに、全衆院議員の「質問主意書提出数」「本会議と委員会での質問回数(発言数)」の2項目を、また「日本法令索引」をもとに「議員立法数」を客観的に集計し、各議員の国会での仕事ぶりを調べた。菅原氏が語る。「有権者は選挙区から選ばれた議員が国会でどんな仕事をしているか簡単に調べることはできません。国会の議事録などの情報はネットで公開されていても、議員ごとにまとめられているわけではないので、他の議員との比較も難しい。それを肩代わりしたのが『国会議員白書』です。有権者には自分の投票した議員の仕事ぶりを確認することができ、次の投票の参考にできます。真面目に活動している議員も、国会での活動が整理されていると励みになるし、活動が低調な議員へのプレッシャーにもなる」 集計の対象期間は衆院議員としての前回の任期(衆院選投票日の2017年10月22日から、2021年10月14日の衆院解散で失職するまで)だ。その間、通常国会4回、臨時国会が7回、合わせて11回の国会が開かれており、2017年総選挙で有権者から受けた負託に対し、どのくらい仕事をしたかの目安になる。昨年10月の総選挙後の質問数や議員立法数は任期途中なので集計に含めていない。 集計結果をランキングにした結果、議員立法数や質問主意書提出数がゼロの議員は数多かったが、加えて国会質問が5回以下(11回開かれた国会の半分も質問していない)なのは27人だった。所属政党の内訳は自民25人、野党2人。ただし、落選した元議員は除外した。 別表でその立法数や質問主意書の数などをまとめているが、ここでは27人の名前を紹介しよう(グループごとに五十音順)。【本会議+委員会発言がゼロ】甘利明氏、石破茂氏、衛藤征士郎氏、小沢一郎氏、小泉龍司氏、後藤田正純氏、中村喜四郎氏、村上誠一郎氏、森山裕氏、山本有二氏、塩谷立氏【本会議+委員会発言が1回】細野豪志氏、森英介氏【本会議+委員会発言が2回】小渕優子氏、薗浦健太郎氏、額賀福志郎氏、林幹雄氏、林芳正氏【本会議+委員会発言が3回】下村博文氏、宮澤博行氏【本会議+委員会発言が4回】木原稔氏、冨樫博之氏、二階俊博氏、浜田靖一氏、藤丸敏氏【本会議+委員会発言が5回】今村雅弘氏、深澤陽一氏※週刊ポスト2022年5月27日号
2022.05.19 19:00
週刊ポスト
選挙応援で各地を回っていた石破氏を直撃した(写真は相澤氏撮影)
「自民党は変わらなければ」森友問題の再調査を提言する石破茂を直撃
 10月31日の衆院総選挙を控え、各地では出馬候補による街頭演説や大物議員による応援遊説が活発化している。自民党が単独過半数を維持できるか微妙という情勢が報じられるなか、安倍晋三元首相や総裁選に出馬した高市早苗氏、河野太郎氏などが各地を飛び回り、総裁選出馬を見送った石破茂元幹事長も、本人のブログによると地元の鳥取1区のほか、北九州市や千葉市、みよし市など全国各地に赴くという。 そんななか、改めて石破氏の「森友問題は再調査すべき」との発言が注目を集めている。岸田文雄首相は森友学園問題を巡る財務省の決裁文書改ざんの説明に関して、「行政において調査が行なわれ、報告がしっかりなされていると認識している」と再調査に否定的な姿勢を示している。森友問題をスクープしたジャーナリストの相澤冬樹氏は自民党がフタをしようとする疑惑の追及を進言する石破氏の真意を探るべく本人を直撃した。 * * * 石破茂が街を歩けば、行きかう人々がさっと目を向ける。「あっ、石破さんだ!」 近づいてきて、コロナがあるから握手の代わりにこぶしを合わせるグータッチ。「写真いいですか?」と、スマホで記念にパチリ。「頑張ってください」と励ます。無役になっても人気は変わらない。その様子をそばで見ていて、僕は多少からかうつもりで声をかけた。「石破さん、すっごい人気がありますねえ」 すると石破はニコリともせず、厳しい表情で答えた。「国民に人気があっても、自民党内では人気がない。それが現実です」 確かにそうだ。石破は9月の総裁選で出馬を断念。小泉進次郎とともに河野太郎を支援し「小石河」連合と呼ばれた。党員票ではトップに立ったが議員票で逆転され敗北。その後の岸田政権では石破も石破派の議員も“干されて”いる。岸田政権の背後に元首相、安倍晋三がいることは誰しもわかる。その安倍が石破を嫌っているから、党内ではみな権力者に嫌われた石破を避ける。 10月23日、この日の取材は偶然の産物だった。僕は講演の仕事で千葉市に来ていた。講演を終えて「誰か選挙演説に来ていないかな?」と調べると、石破茂が千葉市内で集中して遊説に回っていることがわかった。「野党が頑張らないと自民党は良くならない」 石破は自民党総裁選の出馬断念の会見で、森友事件について「再調査すべきだ」と明言した。自民党ではみな安倍の顔色をうかがって再調査に否定的。総理総裁になった岸田も当初は前向きなことを言っていたのに途中で発言をくつがえした。岸田も菅義偉も安倍も、歴代総理はみな「調査は尽くした」と言うが、その調査報告書には公文書改ざんをさせられて赤木俊夫さんという財務省職員が命を絶った事実がまったく書かれていない。それで「調査を尽くした」と言えるのか? 自民党の大勢が“なかったこと”にしようとしている中、石破の「再調査すべき」の発言は重い。「よし、石破さんの演説をのぞきに行こう」 この時点ではまだ野次馬のつもりだった。 千葉市内の個人演説会場。室内には自民党支持者がびっしり詰めかけていた。選挙の応援演説だから、普通はまず野党を叩き、自民の候補を持ち上げる。石破の演説もその基本に沿っている。野党はなぜダメなのかを列挙し、自民の候補の取柄を強調する。だが、その先が少し違った。「野党の皆さんにはもうちょっと頑張ってもらわないと困るんです。野党が頑張らないと自民党が良くならないんですよ。自民党は変わらなければいけないんです」 よきライバルがいることで切磋琢磨し自分たちも成長していく。スポーツや勉学の世界でよく言われることだが、政治でも同じだろう。演説会が終わり、支持者たちとの記念撮影が一段落したところで、僕は石破に近づいた。「おや、来てくれてたの?」 以前から面識がある僕に声をかけてきた。「そうなんですよ。たまたまきょう、千葉市内で講演の仕事があったので寄ってみました。会場の反応がよかったですね」「皆さん、このままではいけないって感じていらっしゃるんですよ」 ここで僕は森友再調査の話題を出した。ヤフーニュースの「みんなの意見」というアンケート調査で、衆院選の最大のテーマは何か募集したところ、「森友問題の再調査」が3割を超えダントツとなっている。50万人近くが投票する中で、外交・安全保障や経済・成長戦略、コロナ対策をおさえての堂々の1位だ。すると石破は頷きながら答えた。「やはり皆さん、そう思われているんですね。こんなこと許しちゃいけないというのは与野党関係ないんです。不思議なのは野党ですよ。この問題に絞って追及しないんですよね」 選挙では多くの項目を列挙して訴えても普通の有権者にはなかなか届かない。森友再調査のようなわかりやすいテーマに絞って攻めてこそ、自民党もより良くなるのに、という指摘だった。街頭演説の「人の集まり」が違う 午後3時、場所をJRの駅前ロータリーに移して、いよいよ街頭演説だ。個人演説会とは違い、自民党支持者以外にも多くの方に語り掛けることになる。ここでどう語るかで演説の真価が問われる。大勢の人が集まる中、石破は選挙カーにのぼりマイクを握った。そこで石破はこう語った。「我々自民党は、もっと謙虚に、もっと誠実に。人間ですから間違うことはあるでしょう。間違えることがあったらきちんと責任を取る! 自由民主党はより誠実で、より謙虚で、より責任を問う、そうありたいと思っています」 冒頭から核心に迫っている。はっきり口に出していないけれど、これは「森友事件」のことを指している。森友学園に対する国有地の巨額値引き売却と、取引に関する公文書の改ざん。明らかに間違いだ。間違うことがあったら、責任者がきちんと責任を取るべきだ。裏を返すと、森友事件では誰もきちんと責任を取っていない。そう語っているように聞こえる。「私たちは、野党の悪口を言うのはもうやめたいと思います。野党の悪口言ったって自民党が良くなるわけでも何でもない。野党がダメなことはみんなわかってる。じゃあ自民党は一体どうなんだ? とおっしゃる方はいっぱいいます。何でこうなったんだろうか? その説明責任は果たすべきでしょう」 話がさらに踏み込んでいる。野党がダメだと自民党は言うが、その自民党は森友事件をはじめ数々の疑惑に答えないままだ。どの口が言うか! と思っている人は多い。事件はなぜこうなったのか? きちんと再調査した上で説明責任を果たすべきだと聞こえる。「法的責任がなくても、我々は政党である以上、国民の皆さま方に政治的責任も道義的責任も果たしていかねばならないでしょう。自由民主党の中から変えていかねばなりません」 そう訴え、最後は応援している候補を持ち上げて結びとした。実にうまい話し運びだ。候補について「保身のために言うことを変えたりはしません」と語ったのが、岸田への皮肉に聞こえるのは僕だけだろうか? 現場で交通整理にあたっていた自民党員がつぶやいた。「やっぱり石破さんは演説が上手だなあ。人の集まりが全然違う」 最後にこのエピソードをご紹介したい。石破が街頭演説会場に向かって路上を歩いている時、集まってくる人々の中にいた一人の女性が石破を見つめながら話しかけた。「石破さん、私ずっとあなたを応援していたんですよ。こんなことで終わってしまって、本当に残念です」 ここで言う「こんなこと」は9月の自民党総裁選のことを指すのだろう。だが僕は思わず横から口をはさんだ。「石破さんは、まだ終わってはいませんよ」 一呼吸おいて石破自身も表情を引き締めて答えた。「私は終わってはおりません。次を狙っています」 石破の決意表明は、どのような結果につながるのか。本来、国民の審判を仰ぐ総選挙という場でこそ、政治家は森友問題の解明をきちんと訴えるべきではないのか。(文中一部敬称略) ■取材・文/相澤冬樹(ジャーナリスト)
2021.10.29 07:00
NEWSポストセブン
防衛大臣を務めた石破茂氏が「UFO問題」を語る(時事通信フォト)
石破茂氏が語るUFO問題「あり得ない事態を想定するのが安全保障の基本」
 米政府は2021年6月、2004年以降に米軍などから寄せられた「UFO目撃情報」の調査結果を公表した。UFO(未確認飛行物体)をUAP(未確認空中現象)と再定義し、調査対象144件の大半が「説明不能」であることを認めた。一方の日本政府は、UFOをどうとらえているのか。福田康夫内閣(2007年9月~2008年8月)で防衛大臣を務めた石破茂氏が「UFO問題」について語った──。 * * * 日本政府は2007年、山根隆治参院議員(当時)の質問主意書に応じ「未確認飛行物体の存在を確認していない。特段の情報収集、外国との情報交換、研究はしていない」という趣旨の答弁書を閣議決定した。 当時、防衛大臣だった私は「UFO(未確認飛行物体)や、それを操る生命体が存在しないと断定できる根拠はない」と私見を述べた。今もその考えは変わらない。防衛大臣在任中は、制服組を交え「異星人やゴジラが襲来したらどうするか」といった極限事態の対応を大真面目に議論した。 UFOや未知の生物は未確認、未知だからこそ、現在の法律や運用で想定していない事態がありうるからだ。自衛隊が出動する行動類型も、災害派遣なのか、海上警備行動なのか、それとも治安出動なのか──。 異星人が明確な意図をもち東京を攻撃し始めたなら、主権国家による武力攻撃に準ずると解釈、防衛出動になるだろう。ゴジラが襲来した時は自然災害の一種として災害派遣、排除には治安出動になるだろう。防衛省内でこんな議論をしたのは後にも先にも私ぐらいかもしれないが、あらゆる「あり得ない」事態を想定するのも安全保障の基本だ。 世界を見れば米国だけでなく、先進国の多くがUFOの調査を行なっているようだ。自国の脅威になりかねない飛翔体の正体究明は「国民に対する国家の責任」という認識があるからだ。 だが、日本にはそうした意識がない。私も「政府内のどこかで極秘裏に調査しているはず」と思っていたが、そうした組織は恐らく未だにどこにもないと思う。 加えて日本では、今も昔もUFOのような話をすると冷たい目で見られる風潮がある。その手の話は常識外とされ、政治家も役人も、仮想や架空の問題に時間や予算を費やす発想はない。 私もUFOに関する想定をしばしば語り、異端視され、変人扱いされてきた。 だが、UFOは未確認の飛行物体だ。異星人でなくとも、他国の飛行物体が自国の領域を自由に飛ぶようなことを許していいはずはない。そして、仮想であっても極限状況の対応を国として考えていないのであれば、平時の安全保障への対応にも想定外の「穴」がかなりあるのではないか、と疑問を持たざるを得ない。※週刊ポスト2021年11月5日号
2021.10.27 16:00
週刊ポスト
菅首相辞任で女性天皇議論も進展 誰が新総理になれば「愛子天皇」実現か
菅首相辞任で女性天皇議論も進展 誰が新総理になれば「愛子天皇」実現か
 安倍政権以降、遅々として議論が進まず、事実上実現は不可能とみられてきた「女性天皇」。しかし、愛子さまのご成人前という“滑り込み”のタイミングで菅義偉首相が退任を表明。状況は一変、女性天皇実現へ光明が見えてきた。 女性天皇実現の議論は、2004年、小泉純一郎元首相の下での「皇室典範に関する有識者会議」の発足に端を発する。「当時は、1965年の秋篠宮さま以降、男性皇族のご誕生がないことに対する危機感がありました。小泉政権は、女性・女系天皇を容認する方向で法案提出の準備を進めていました」(政治部記者) しかし、2006年の秋篠宮家長男の悠仁さまの誕生により、安定的な皇位継承策は喫緊の課題ではないと判断された。「男系の維持に強く固執する安倍晋三前首相は、総理に就任した10年前からこの議論を止めていました。その流れを汲んだ菅義偉首相も、表立った発言を避けてきた。 しかし、今回の総裁選を機に菅内閣の退陣が決まりました。現在、次の総理を選ぶ自民党総裁選は混戦の様相です。誰が勝ち抜くかによって、『愛子天皇』実現が大きく前進するかもしれません」(前出・政治部記者) 岸田文雄氏、高市早苗氏が立候補を表明。河野太郎氏、野田聖子氏、石破茂氏らも有力候補として名前が挙がっている(すべて衆院議員)。「安倍氏の支援を受けている高市さんは別です。しかし、彼女以外の候補が総理になれば、女性・女系天皇実現に向けて一気に議論が進む可能性が高いでしょう。国民に真摯に向き合うならば、これ以上議論を先延ばしにできないはずです」(前出・政治部記者) たとえば、河野氏は「男子がいなくなったときは、愛子さまから順番に、女性の皇室のお子さまを天皇にしていくというのが1つある」(2020年8月)、石破氏は「女系天皇という選択肢は排除されるべきでない」(2020年9月)と発言している。※女性セブン2021年9月23日号
2021.09.08 16:00
女性セブン
2人が手を組む背景には、ひそかに行われた「党員調査」アンケートがあった(時事通信フォト)
自民党総裁選「党員調査結果」の衝撃 石破・河野一本化の舞台裏
 新聞各紙は独自に自民党総裁選(9月17日告示、9月29日投開票)の世論調査を実施し、〈石破氏、党員票の優勢崩れる…若手議員「河野氏の後じんでは厳しい」〉(読売新聞オンライン9月7日配信)、「次の首相に、河野氏トップ31% 石破氏26%、岸田氏は18%」(東京新聞ウェブ版9月5日。共同通信調査)などと「河野氏のトップ」を報じている。しかし、総選挙と違って総裁選の選挙権を持つのは全国約113万人の自民党員・党友だ。一般有権者を対象にした新聞の世論調査は党員票の動向を正確に反映しているとは言えず、いわば国民の“人気投票”の域を出ない。 実は、もっと正確な調査がある。本誌・週刊ポストが入手したのは、自民党がさる9月4日、党員・党友を対象に実施した総裁選の情勢調査の結果をまとめた資料だ。A4判1枚に整理された集計表には、「2021年9月4日 総裁選調査(調査対象:自民党党員)都道府県別」の表題がつけられ、都道府県毎に総裁選各候補の得票とその割合が一覧表になっている。 質問は3項目。【1】菅総理が辞退されたことで自民党に活性化が生まれると思いますか?【2】総裁選挙で派閥の力が大きな影響を持ちます。あなたはどう思いますか?【3】報道その他で立候補が予想される中であなたは誰に投票したいと思いますか? そして3問目に続いて、岸田文雄氏、河野太郎氏、石破茂氏、高市早苗氏、野田聖子氏、下村博文氏の6人の名前と、「まだ分からない」という選択肢がある。調査数は全国2135人となっている。石破氏は31都道府県で単独トップ 結論から言えば、党員の支持1位は石破氏。東京、千葉、埼玉など31都道府県で単独トップに立ち、全体の得票率は29%だ。 2位は河野氏で地元の神奈川、大阪など8府県で単独トップ(全体の得票率21%)、3位の岸田氏は地元の広島、福岡など4県で単独トップ(同19%)、4位が高市氏で地元・奈良で単独トップ(同8%)、以下は5位野田氏(1%)、6位下村氏(0%)の順だ。他に、石破氏と河野氏が同率首位だったのが1県、岸田氏と河野氏が同率首位だったのが1県ある。新聞の世論調査とはかなり違う結果だ。  そもそも自民党が総裁選直前に党員票の動向調査をするのは異例と言っていい。出馬する各陣営は情勢を知りたいだろうが、公平・中立に総裁選を実施運営する立場の党本部が事前に党員票の動向を調べる大義名分がない。たとえ内々に調査をしていたとしても、これまで結果が流出したことはなかった。 形式的には、この調査は総選挙が近づく中、菅義偉首相が突然の総裁選不出馬を表明(事実上の退陣表明)し、新総裁を選ぶことになったことを党員がどう受け止めているかの意識調査の体裁がとられている。しかし、設問には政治的意図が感じられる。 自民党の各派の中堅若手議員には総裁選での派閥の引き締めに反発し、自主投票を求める声が強い。そうした声に応じるかのように、設問【2】には、総裁選で「派閥による引き締め」(派閥幹部が誰に投票するかを決め、所属議員に対してその候補に投票するように指示して従わせるやり方)の是非を問う設問がわざわざ盛り込まれている。 ちなみに回答は、「派閥の選挙では自民党は国民から見放される」が47%、「選挙に派閥が関わるのは仕方ないと思う、悪い事ではない」が53%と伯仲している。従来から行なわれている総裁選での派閥の引き締めを容認する意見が過半数なのは自民党のやり方をよく知っている党員ならではかもしれないが、「見放される」との回答が5割近くにのぼっていることは、各派も無視できないはずだ。 また、設問【3】がこの調査の主眼だったと思われるが、それでも、まだ立候補者の顔触れが決定しない段階で、報道ベースで投票先を問うのも党の調査としてはフライングだろう(自民党総裁選挙管理委員会事務局に聞くと、「そうした調査については、承知していません」と回答)。ポイントは「決選投票になるかどうか」 では、何のために党員票の情勢分析が必要だったのか。最近の総裁選各候補の動きをトレースするとその狙いが浮かび上がってくる。河野―石破連合(候補者の一本化)に向けた動きだ。 今回の総裁選の構図は、これまでとは全く違う。自民党内に強い影響力を持っている安倍晋三・前首相と麻生太郎・副総理の2Aにとって最も望ましいのは岸田氏の総裁就任だとされる。岸田氏は政策的にはリベラルと見られているが、安倍政権で引き立てられ、政治力学的には2Aの流れを汲む“傀儡候補”と言っていい。2Aは自分たちの意向に逆らわない岸田氏が総理・総裁になれば従来通り政権に影響力を維持できる。 しかし、菅首相の不出馬表明によって河野太郎・規制改革相や石破茂・元幹事長が出馬に動くと、菅首相は河野氏を支持、石破氏は二階氏に支援を求めた。2Aによって政権の座を追われることになった菅首相と二階氏が、河野氏や石破氏を担ぐことで岸田後継=2A支配の阻止に動き出したのだ。 安倍長期政権以来、政権中枢で手を組んできた安倍氏、麻生氏、菅氏、二階氏の4人が、安倍―麻生VS菅―二階に分かれて戦う。今後も自民党の安倍-麻生支配が続くかどうかをかけた、自民党に久しくなかった、潰すか潰されるかの権力闘争に発展している。 岸田氏優位と見られてきた総裁選の情勢は、河野氏らの出馬の動きで一変した。総裁選のカギを握るのは党員投票だ。「党員票では岸田より河野や石破のほうが強い。議員票でも、中堅若手議員には“総選挙の顔”には岸田総裁より河野総裁のほうが有利と考えている者が多いから、派閥の引き締めは利かなくなっている」(竹下派ベテラン) 党員票だけでなく、有利と見られていた議員票でも岸田氏の優位は揺らいでいる。安倍氏のお膝元の最大派閥の細田派、麻生氏率いる麻生派でも中堅若手が自主投票を求め、2Aのグリップが利かなくなっている。そこで2Aは、岸田氏、河野氏、石破氏の事実上の“三つ巴”の戦いになった場合、票が割れて誰も1回目の投票で過半数を取れない事態を想定し、岸田氏を2位以上にして、決戦投票に持ち込む作戦に切り替えた。 決戦投票は国会議員383票(と都道府県に各1票)による投票で行なわれるため、中堅若手の票が河野氏らに流れても、細田派、麻生派、岸田派、竹下派など主流派の大勢がまとまれば岸田氏が勝てるとの読みだ。安倍氏が高市氏の支援に動いているのは、リベラルの岸田氏とは肌が合わない自民党タカ派議員の票を高市氏にまとめさせ、河野氏や石破氏に流れないようにする狙いがある。高市氏を出馬させて票を分散させ、決戦投票に持ち込もうという“捨て石”作戦だ。 菅首相―二階氏側が「岸田阻止」するためには、総裁選の第1回投票で河野氏、石破氏が1位と2位を占めるか、あるいは河野―石破のどちらかを出馬辞退させて一本化し、連合を組むしかない。石破・河野の一本化なら「1回目で過半数」か どちらが勝算が高いか。 件の自民党の党員への調査が実施された9月4日、二階氏は赤坂議員宿舎で石破氏を呼んで会談し、「出馬に必要な推薦人を二階派から出してもいい」と協力要請を受諾したとされる。ところが、その翌日から、石破派内では「石破氏は出馬を見送り、河野規制改革相を支援するべきだ」との意見があがり、石破―河野連合構想が急浮上する。反2Aの菅首相や二階氏にすれば、「河野―石破」連合は1回目で勝つために必要な戦略と言える。  総裁選の投開票の手順は、党員・党友が往復葉書で投票し、投開票日の9月29日に各都道府県選管が開票、党本部(総裁選中央選管)で全国集計し、各候補の票を議員票と同数(383票)に換算してドント方式で配分する。開票結果は、党員票の結果が議員の投票に影響しないように議員票と党員票が同時に発表される。 冒頭の自民党調査の結果から党員投票での各候補の得票(議員票に換算)をシミュレーションすると、石破氏と河野氏がどちらも出馬する場合は、1位 石破氏144票2位 河野氏103票3位 岸田氏97票4位 高市氏39票 と票が割れる。 議員票(383票)は岸田氏と河野氏が多く得票すると予想されるが、過半数を取るには河野氏が議員票280票、岸田氏は286票と、いずれも議員票の7割以上を得なければならない。派閥の引き締めが利かない状態では現実的ではなく、決戦投票にもつれる可能性が高い。 では、石破―河野連合ができて候補者を一本化した場合はどうなるか。党員投票で2人の得票がそのまま加算されるとして得票をドント方式でシミュレーションすると、1位 石破―河野連合 247票2位 岸田氏 97票3位 高市氏 39票 と岸田氏に大差の1位となる。石破-河野連合は議員票383票のうち136票(約35%)を獲得すれば1回目の投票で過半数を取り、決戦投票なしで総裁選に勝利できる。「議員票は石破より河野のほうが取れる。河野が出れば所属する麻生派、細田派の中堅若手の票が見込めるが、石破には入らないからだ。党員票は石破のほうが多くても、一本化するなら石破が降りて河野に絞ったほうが勝ち目が高い」(二階派幹部) 肝心の河野氏は、あくまで派閥の支持を得ようと親分の麻生氏や幹部のもとを回っている。だが、総裁選の勝敗は、2Aの政敵である石破氏と連合を組み、候補を自分に一本化することができるかどうかにかかっている。 
2021.09.08 16:00
NEWSポストセブン
石破茂氏に高評価が集まった理由は?(時事通信フォト)
自民党総裁候補を政治評論家5人が採点 1位は石破茂氏、共感力が評価
 わずか1年前には高い支持率を誇った現職総理が「不出馬」を表明した自民党総裁選。きたる衆院選で自公が政権を維持するならば、大きな節目となる「第100代内閣総理大臣」となる人物が、この総裁選で決まる。ここで重要なのは、総理・総裁としての資質とコロナ危機を乗り切る手腕があるかどうかだろう。本誌・週刊ポストは半世紀以上にわたってこの国の政治を取材し、歴代首相の失敗と成功を見つめてきたベテランの評論家、ジャーナリスト5人に、総裁選有力5候補の「総理の資質」を10段階で採点してもらい、現職の菅義偉氏と比較してもらった。(文中一部敬称略。別稿『「岸田文雄氏の大局観は1点」ベテラン政治評論家が総裁候補5人を採点』も参照) 評者ごとに採点時に重視したポイントは違う。元時事通信政治部長の政治ジャーナリスト・泉宏氏は「決断力」、田中角栄研究で知られる政治評論家・小林吉弥氏は「政策力」、浦和市議や埼玉県議を歴任した評論家の小沢遼子氏は国民への「共感力」、政治ジャーナリスト・野上忠興氏は人や組織を動かす「統率力」、元時事通信解説委員で鈴木善幸内閣以来、政府の行革に携わってきた評論家・屋山太郎氏は「大局観」を重視。本誌は評者それぞれの採点を五角形のレーダーチャートにまとめた。 1位は石破茂氏(26点)となった。5つの評価分野をバランス良く得点した。「共感力」で8点をつけた小沢氏が語る。「私は議員時代は革新系無所属でしたが、自民党のベテラン政治家の方々に日本の状況、地方の現実を教えていただいた。もともと保守には国民の声を汲み取る伝統があるが、現在の自民党には薄れている。その中で石破さんには国民が何を求めているかを考え、寄り添おうとする姿勢を一番強く感じる。菅首相には最も欠けている部分です」 だが、過去4回も総裁選で敗北しているのは、独善的で妥協できない性格にあると指摘する声も多い。「大局観」で3点をつけた屋山氏の評価。「政策も安全保障も自分で考え、それで納得してしまって万人に伝えるのが苦手。周りも石破の考えに納得できないから自民党という集団で孤立する。政治家が人を動かすには柔軟性が必要だが、石破は馬鹿正直で狡さもない。そうした自分自身の姿さえ見えていないのであれば、大局観を持てるわけがない」「政策力」で5点をつけた小林氏も、そこを欠点と見る。「石破は自民党の多数が躊躇することも、自分の信念で切り開こうとしている。政策至上主義で田中角栄のように立案能力はあるが、真面目すぎて妥協できず、政策が日の目を見ないことがあるのがマイナス」 2位の河野太郎・規制改革相(23点)は「政策力」(5点)、「共感力」(6点)、「大局観」(7点)で高い評価を得た。 しかし、石破氏と同じく、党内で孤立していることが資質としてマイナスと指摘されている。「河野は勉強家。脱原発や女系天皇容認論など、自民党内にあって言いにくいこと、難しい問題にもあえて踏み込んでいる。だが、派閥でも浮いた存在。総理になるには仲間をつくり、党内からもっと待望論が出るくらいでなければ難しい」(小林氏) そうした面が「統率力」(2点)の評価の低さにつながっている。「国民への発信力は高いが、派内でも『人の意見に耳を貸さない』と言われ、周りに人が集まらない。ワクチン担当として接種体制を急ピッチで広げてきたが、本人の力ではない。バックに官僚統率力が高い菅首相がついているから役人は従っているだけ。河野氏が総理になってトップダウンで何かやろうとしても、官僚組織も党内もついてこないのでは」(野上氏) 最初に総裁選出馬に名乗りをあげた高市早苗・前総務相は総合点で河野氏と同率位(23点)だが、「決断力」(7点)と「統率力」(3点)、「共感力」(3点)のように評価は両極端に分かれた。「高市は憲法改正や男系天皇の維持など、自分の主張を丸出しにして総裁選に討って出た。勝敗より、党内のタカ派を結集するのが自分の使命だという出馬の目的がはっきりしている」(泉氏)「彼女は安倍前首相に出馬を勧めたが、断わられたから自分が出馬すると語っている。しかし、安倍氏は持病の悪化とはいえコロナ禍で退陣し、国政の遅滞と混乱を招いた人物。それを恥じているようには見えない安倍氏の再々登板を望む政治センスが総理にふさわしいとは思えない」(野上氏)「総務大臣時代にNTTから接待を受けていたことが報じられましたが、開き直っていました。これでは国民の共感を呼べません」(小沢氏) 総裁候補5人の評価を聞いて、この中に、「総理になれば菅首相より政治は良くなる」と期待できそうな政治家は何人いるだろうか。※週刊ポスト2021年9月17・24日号
2021.09.06 16:00
週刊ポスト
石破茂氏が振り返る田中角栄氏からの訓示(時事通信フォト)
田中角栄氏から石破茂氏への忠告「握った手の数しか票は出ない」
 石破茂氏は自治大臣などを歴任した父・石破二朗の死後、三井銀行(現・三井住友銀行)を退職し、木曜クラブ(田中派)の事務局に勤務。1986年衆院選で鳥取全県区から出馬し、28歳の全国最年少で当選を果たした。石破氏が田中角栄氏について述懐する。 * * * 角栄先生と話す時は必ず1対1でした。私だけでなく政治家の出処進退の時は常に1対1。私の場合は、時間は5分と決まっていて、サイドテーブルに呼び鈴が置かれていて、5分経つとチーンと鳴らす。「お前、出て行け」のサインです。だからお会いする前に、話すことをしっかり整理しておかないといけない。 選挙に出ることになり、暇乞いに目白を訪ねた時は「お前みたいなアンちゃんが、なんで自民党から出られるんだ? それは(他の候補者より)1億8000万円安いからだ」と言われました。なぜ1億8000万円なのか尋ねると、「名前の売り賃と信用代」だというのです。「石破茂なんて誰も知らないが、お父さんの石破二朗のことは知っている。だからお前の名前はタダなのだ。あの偉大なお父さんの伜ならそんな変なヤツじゃないだろう、その安心感がタダなのだ」 そのうえで選挙区の有権者の数や面積などあれやれこれやを見積もると1億8000万円に相当する。それを譲り受けられるから出られるというだけのことだと。非常に悔しかったですね。 ただ、後から聞くと、羽田孜さんとか小沢一郎さんとか、2世議員には皆同じことを言っていたようです。それが角栄先生の新人教育だった。たしかに2世の中には親の名前に胡座をかいて「どうせ当選するよ」という人がたくさんいる。でも、そんなものは長続きしませんからね。 先生にはいろいろなことを教わりましたが、最も大きかったのは、「歩いた家の数以上の票は出ない。握った手の数しか票は出ない」ということ。余計なことは考えずにともかく歩けと指導され、地域の支援者と一緒に今日は200軒、次は300軒とひたすら回りました。結果はまさにその通り。私は5万4000軒歩いて、獲得したのは5万6534票でした。 しかし、私が当選した時は角栄先生はすでに脳梗塞で倒れていた。真っ先にご報告したくて目白に行きましたが、会うことは叶わなかった。 角栄先生の演説は天才的でしたが、忘れられないのが私の結婚式でのスピーチ。議員になる前でしたが、角栄先生に親代わりとしてご挨拶いただいたのです。 ちょうどロッキード一審判決の2週間前で、しかもウチの奥さんは丸紅の出身だったので、丸紅の方たちは恐怖に震えている。その前で先生はこう話すんです。「石破君が嫁を貰うというじゃないですか。どこの女だっていうと、皆さん、丸紅だっていうじゃないですか。あの丸紅か!」 会場の“凍りつき”が頂点に達したところで、こう続けました。「丸紅はいい会社だ。私のことがなければ、もっといい会社だった」 それで一同、ドッと沸く。天才ですよ。※週刊ポスト2021年7月9日号
2021.06.29 16:00
週刊ポスト
自民党総裁選に出馬した経験を持つ小池百合子氏(写真/共同通信社)
「安倍再々登板潰し」に動く二階氏 見えてくる「小池連立政権」
 菅義偉・首相にもはや積極的に解散に打って出る力はなく、衆院議員の任期満了(今年10月)目前の9月の“追い込まれ解散”になると与野党の見方は一致している。自民党内では菅氏のもとでの選挙は苦戦必至と見られており、次期政権の有力候補もコロナ対応で失敗を繰り返している。そこで党内ではまさかの安倍晋三・前首相の再々登板説まで浮上している。安倍氏本人も満更ではない様子だ。 そんな安倍氏に“冷水”を浴びせたのが二階俊博・幹事長だ。「私は関与していない」。5月17日の記者会見で二階氏は、2019年参院選の際、自民党本部が河井案里氏(公選法違反で有罪判決)陣営に提供した1億5000万円への関与を否定した。 この発言でいったん収まったかに見えた河井夫妻選挙買収事件が再びクローズアップされた。 会見に同席した二階側近の林幹雄・幹事長代理は「当時の選対委員長が広島を担当しており、(二階氏は)細かいことは分からない」と補足し、当時の選対委員長で安倍氏に近い甘利明・元経済再生相に矛先を向けた。ところがその甘利氏も「私は1ミクロンも関わっていない」と完全否定したことで、今度は安倍氏に疑惑の目が向けられている。 安倍氏は参院選で自分の秘書団を河井陣営に派遣して異例ともいえる肩入れをしたからだ。「幹事長と選対委員長が関与を否定したということは、党本部の指揮命令系統から考えて1億5000万円もの大金の支出を決裁できるのは当時の総裁の安倍さんしかいない」(自民党元役員) 二階発言の狙いは、疑惑再燃で安倍氏の再々登板の動きを牽制することにあるとみられている。二階派議員が語る。「安倍さんは森友、加計学園問題に続いて、桜を見る会問題では国会で100回以上ウソの答弁をするなど、多くの負の遺産を残して退陣した。今さら再々登板なんて時計の針を戻すようなことはできない。安倍出馬となれば党内に大きなハレーションが起きる」 ポスト菅をめぐる自民党内の嵐を前に、“政界の寝業師”と呼ばれる二階氏が連携を図っているのが小池百合子・東京都知事だ。五輪問題でも、二階氏は「中止」に言及して物議を醸し、小池氏と会談を重ねている。 政治ジャーナリスト・藤本順一氏が語る。「昨年の都知事選で都民の圧倒的な支持を得ていることを見せつけた小池氏は、自身に有利か否かを見定めながら五輪中止宣言をうかがっている状態。五輪強行路線で尻を突かれている菅首相はそんな小池氏の存在を強く意識せざるを得ない。今や国政に議席がない小池都知事が政局のキーマンになっている。 二階氏はその小池氏を“カード”にできると考えているし、小池氏も二階氏との蜜月を演出して国政への切り込みを狙っている」小池が自民党政権を乗っ取る 女性政治家で唯一、自民党総裁選に出馬した経験を持つ小池氏には、安倍─菅政権に対する怨念がある。小池氏に近い自民党OB議員が明かす。「第2次安倍政権の内閣改造の際、女性の目玉大臣を探していた安倍さんはかつて自分の内閣で防衛大臣を務めた小池さんの起用を考え、官邸で面接したことがある。しかし、菅さんが『あの女は石破茂を支持した』と強く反対したことから入閣は見送り、その後、小池さんは重要ポストから完全に干されてしまった。小池さんは安倍―菅体制が続く限り自分の総理の目はないと考えて都知事選への転出を決断した」 2017年の前回総選挙では、小池氏が反撃に出た。安倍氏が野党の選挙準備が整っていないうちに衆院解散に踏み切ると同時に、小池新党「希望の党」を旗揚げして野党の保守系議員を結集、「小池に負けるかもしれない」と安倍氏を慌てさせた。新党は途中で失速したが、「あの時、小池氏自身が出馬していれば、小池政権ができていた」(野党重鎮)とも言われた。 小池氏はまだ「総理の椅子」を諦めていない。「小池氏は自らが戦略をつくるのは苦手だが、政治の流れに乗ることは得意としている。その流れを見極めているところでしょう。もう1つは、戦う時は仮想敵をつくる。それが安倍前首相になる」(前出・藤本氏) その潮目が変わってきた。 解散・総選挙が五輪後の9月に行なわれれば、フリーハンドになる小池氏にはもう一度、小池新党で勝負するチャンスがめぐってくる。 次の総選挙で逆風の自民党は大きく議席を減らし、菅首相は敗戦の責任をとって総辞職に追い込まれる可能性が高い。小池氏の政敵の一人がまず失脚する。選挙後の総裁選に安倍氏が出馬した時こそが、小池氏にとって最後の勝負をかけるタイミングだ。自民党反主流派議員が指摘する。「総選挙後は自民党内の勢力地図が大きく変わる。地盤が弱い魔の3回生をはじめ安倍チルドレンは軒並み落選し、安倍支持派の力が落ちる。その時点で小池新党が政界第3極の勢力を獲得し、自民党を過半数割れに追い込むことができていれば、二階氏や石破氏ら自民党の反安倍勢力と組んで安倍再々登板を阻止し、小池連立政権をつくる道筋が見えてくる」 3度目の安倍政権なんて私が許さない──彼女が動いたその時、「小池氏が自民党政権を乗っ取る日」になる。※週刊ポスト2021年6月4日号
2021.05.25 07:00
週刊ポスト
石破茂・元幹事長(1位/時事通信フォト)
ポスト菅候補 総裁選4連敗石破茂氏の党内支持が広がらない致命的原因
 コロナ危機のさなかに就任した菅義偉・首相は官房長官時代に見せた「危機管理のプロ」の手腕と、非世襲議員だからこその庶民目線の政治を期待されたが、対応が後手後手でワクチン接種も主要国で最も遅れ、危機の出口を見いだせない。首相の手腕に失望した国民は、「次の総理」に望みをつないでいる。自民党内も大型連休明けから「ポスト菅」をにらんだ動きが本格化する情勢だ。 9月の自民党総裁選には、自薦他薦10人の候補の名前があがっている(表参照)。その中に国民の期待に応えられる政治家はいるのだろうか。本誌・週刊ポストは、半世紀にわたりこの国の政治を取材し、歴代首相の成功と失敗を目の当たりにしてきた大ベテランの評論家とジャーナリスト5人(野上忠興氏、屋山太郎氏、小沢遼子氏、泉宏氏、小林吉弥氏)に、総理候補たちを採点(1人10点満点)してもらった。 最有力候補に浮上しているのが河野太郎・行革相(3位)、その対抗馬と見られているのが野田聖子・幹事長代行(4位)だが、専門家の評価はどちらも割れた。 河野氏に水をあけられているのが、安倍長期政権下で政治キャリアを重ねて「総理候補」と呼ばれるようになった茂木敏充・外相(5位)、加藤勝信・官房長官(6位)、西村康稔・経済再生相(8位)、下村博文・政調会長(9位)らかつての“安倍側近ブラザーズ”たちだ。 総理大臣として多くの官僚、政治家を統率するには人心を掌握するための“人望”が重要な要素という点で識者たちの意見は一致している。 彼らに共通するのは“人望”面の弱さだ。 大臣4回(通算6期)の茂木氏は、政策能力を評価する声が多い。しかし、「個人プレーが多く、人心掌握ができていない」(小林氏=3点)。 安倍晋三・前首相の抜擢で出世し、一時は総理候補の最右翼とみられていた加藤氏はコロナ対応で評価を下げた。加藤氏の大蔵官僚時代からウォッチしてきた野上氏が語る。「調整能力がなさすぎる。大蔵官僚出身でいまも官僚体質が抜けず、政治家に必要な人心掌握ができていないからでしょう。現在のコロナ対応の失敗の原因の一つは菅首相が彼を官房長官に選んだ人事の失敗にあるとも言える」(野上氏=1点) 加藤氏に6点をつけた屋山氏は、「秀才だが、弱さを感じる。他に総理にふさわしい政治家がいなければ、加藤が浮上」と指摘する。“消去法の総理候補”ということだ。 同じく安倍抜擢組では西村氏もコロナ対応で右往左往。「官僚出身で政策はわかっているが、ちょこまかしすぎ」(小林氏=2点)、下村氏は総裁選への出馬意欲満々だが、「まだ子分のようなポジション。新聞記者に威張ることが多いが、周りに威張る政治家は親分になれない」(屋山氏=3点)と評価は低い。 評論家の小沢遼子氏は4人とも「0点」の大辛採点だった。「彼らは安倍政権時代には国民ではなく安倍さんに顔を向けて政治をする『安倍の僕』だったが、今もコロナ対策への姿勢は国民に寄り添っているとは思えない」 菅首相に総裁選で敗れた石破茂・元幹事長と岸田文雄・前政調会長は、国民からも“過去の人”と思われている。だが、現職大臣らの総理候補の評価が低いため、相対評価が高くなった。 合計点1位は総裁選4連敗の石破氏だ。「経験と勉強量ではナンバーワン。人柄も言われるほど悪くないが、政治家との付き合い方では柔軟性に欠けるのが嫌われる要因」(泉氏=7点)「安倍政権時代に、安倍イエスマンにならずに自分が信じる行動を取った。その結果、自民党内では少数派になったが、安倍時代のような貧富の格差を広げる政治ではなく、国民が毎日の生活に困らないためにはどうするかという考え方が期待できる」(小沢氏=7点) だが、屋山氏は党内の支持が広がらない致命的な原因をこう指摘する。「防衛や憲法改正では自分の考え方にこだわり、意固地になりすぎて融通が利かない。そのため石破グループの勢力は小さくなっている」(2点) 小林氏も同意見だ。「総理になるには他派閥の協力が必要だが、モノをはっきり言いすぎて他派が協力しづらい状況をつくっている。政権戦略が見えない」(5点)岸田は「ただのいい人」 岸田氏は2位につけた。理由は石破氏と対照的だ。「勉強もしているし、人柄は抜群だが、政治家としての決断力や闘争心に欠ける。ただの“いい人”と見られているのが欠点」(泉氏=7点)「発信力が弱い。政策を旗幟鮮明にしないから、他派閥は担ぎやすい。そういう戦略で総理を狙っているのだろうが、総理になれば他派閥の顔色を窺うことになる」(小林氏=5点)「岸田の親父も平々凡々な政治家だったが、息子は一段落ちる。思想が何もない。中国の言い分を飲んでしまう危うさがある」(屋山氏=1点)“意固地で柔軟性に欠ける”石破氏も、“ただのいい人”の岸田氏も、評価の内容を聞く限り、「次」を任せられそうにない。「自民党のホープ」の小泉進次郎・環境相(6位)は「乱世には軽すぎる。国民も不安になる」(小林氏=3点)、「環境相なのに福島第一原発の処理水問題で海洋放出を自分で決断できなかった。哲学のなさ、政治勘の悪さが目立つ」(屋山氏=3点)と力量も経験も足りていないとの意見が多数を占めた。 最下位の稲田朋美・元防衛相は「防衛相時代に見せた実務能力のなさでは総理は無理」(野上氏=0点)などと推す声はなかった。 次の総理は、コロナの感染収束だけでなく、ポストコロナ社会の国の舵取りを担うことになる。10人の総理候補の採点は、トップの石破氏でも合計25点で満点の半分、他はそれ以下だった。「6点が総理の器のギリギリ合格点として採点したが、10人全員届かなかった」(小林氏) 日本政治の表も裏も知り尽くしたベテラン評論家・ジャーナリストたちが口を揃えて「この政治家であれば」と国の将来を託せる政治家は現在の自民党にはいない。 国民は「新しい政治家」の出現を待つしかないのか。※週刊ポスト2021年5月7・14日号c
2021.04.30 16:00
週刊ポスト
菅政権は支持率急落(写真/時事通信社)
「ガースー」蔑称を喜んで使う菅首相らネットで失敗の政治家
 11日、「ニコニコ生放送」に出演した菅義偉首相は「皆さん、こんにちは。ガースーです」とネット上(特に5ちゃんねる)での自身の呼称を使い挨拶。コロナ関連を含め、真面目なテーマを扱うだけに「ふざけている」や「すべった」といった反応が多かった。ネット上で「ガースー」は揶揄するときや蔑称として使われており、それを嬉々として使うとは…。政治家がネットの空気感におもねるとロクなことはない、と述べるのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏。同氏が過去の「ネットウケ狙いをして失敗した政治家」について振り返る。 * * * もしかしたら秘書を含めた参謀の誰かが「総理! 総理はネットでは『ガースー』の愛称で呼ばれているんですよ! 今日はネット番組ですから、『皆さん、こんにちは。ガースーです』と挨拶すればウケますよ!」なんて進言したのかもしれません。 しかし、私は「普段ネットにそれほど慣れないていないのなら、無理してネットにおもねる必要はない。むしろ『用法が違う』などと突っ込まれて痛々しくなる」と感じています。5ちゃんねるの場合、独特の作法があり、素人がその作法を上辺だけなぞって安易に用語を使うとやけどする。「ガースー」については、基本的には「愛称」というよりは「茶化し」であり「蔑称」として使われてきました。菅氏については他にも「スダレ」という呼び方があります。いわゆる「スダレハゲ」ってやつですね。さすがに「皆さん、こんにちは。スダレです」は言わなかったかと思いますが、むしろ「ガースー」よりはよりヒドい呼称である「スダレ」で挨拶した方がその後の評価は高まったかもしれません。 知名度の高い政治家はそれなりにあだ名がつくものですが、あまりに失礼だったり卑猥なものを除き、5ちゃんねるを中心に使われたことがあるあだ名を見てみましょう。古いものも混じっています。 二階俊博氏:2F、二F 麻生太郎氏:ローゼン閣下、ローゼン麻生 石破茂氏:アンパンマン、焦げパンマン 小泉進次郎氏:ポエム大臣、セクシー進次郎 山尾志桜里氏:ガソリーヌ 森喜朗氏:森元 小西博之氏:国会のクイズ王 小渕優子氏:ドリル優子、トリンドリル優子 志位和夫氏:C 鳩山由紀夫氏:ルーピー、ポッポ、ぽっぽ 福島瑞穂氏:みずぽたん 河野太郎氏:ブロック太郎 福田康夫氏:フフン、あなたとは違うんです この中で志位氏はツイッターで「志位」でも「C」でも構わないと述べたところ、多数の人が「C」とコメント欄で書くように。これは比較的好意的な捉えられ方をされ、翌日、同氏は「昨日のツイッターで『志位』でも『C』でも結構ですと書いたら、『C』の書き込みがずいぶん増えました。『Cさん』といわれるのも、うれCものです。ニックネームですからね」とツイート。 これも好意的なコメントが多かったものの、「C」には「China」や「Coomunist」の意味がある、と指摘する意見も出ました。元々揶揄する意味合いで使っていた言葉を本人が喜々として使うと、アンチの側が戸惑うという現象も発生します。 上記のような呼び名を本人が挨拶で使うというのは、ウケる可能性はあるものの、壮絶に滑ることもあるので注意が必要です。あと、ネット上の声を「世論」だと勘違いしてしまうと痛い目に遭うことも。 私がよく覚えているのが、安倍晋三氏が2回目の首相の座に返り咲いた直後の2012年12月、どうやら参謀から「韓国及び親韓派の日本人を叩くとネットで支持される」と吹き込まれたきらいがある。秘書がフェイスブックにこう書きました。〈本日19:30~よりNHKスペシャル「どうする日本 新政権に問う」が放送されます。我が自民党からは石破茂幹事長が出演予定ですが、他の出演者がスゴイ!「帰国した5名の拉致被害者は直ちに北朝鮮へ帰すべきだ!」という発言で有名な藤原帰一教授。常に安倍晋三を批判し続けもはや精神科医よりも安倍批難が本職になりつつある香山リカさん。反安倍のクリンナップです。〉 これには即座に藤原氏本人から「そのような発言をしたことも、書いたこともありません」とツイッターで否定され、上記文言は削除されました。 相変わらず政治家は「ネットの文化にすり寄れば若者にウケるはず」的な思考を持っていることが今回のガースー騒動では露見しましたが、一つお伝えしたいのは、5ちゃんねるに積極的に書きこんでいる人、多分中高年が相当多いはずですよ。
2020.12.16 07:00
NEWSポストセブン
安倍晋太郎、加藤紘一… 総理になれなかった男の“その後”
安倍晋太郎、加藤紘一… 総理になれなかった男の“その後”
 勝者は勝つべくして勝ち、敗者は負けるべくして負ける──。極真空手の創始者・大山倍達の“勝負の神髄”は政界にも通じるのか。9月16日、菅義偉総理大臣が誕生した陰で、自民党総裁選で敗れた岸田文雄、石破茂はほぞを噛んだ。政治評論家の小林吉弥氏が話す。「総理の座を掴むには、『天地人』の3要素が必要になる。天の時=運、地の利=立場、人の和=数です。菅氏には全てがあった」 歴史を紐解けば“総理になれなかった男たち”には、3要素のいずれかが欠けていた。1987年の中曽根裁定で竹下登に総裁の座を譲った安倍晋太郎は、「天の時」を得られなかった。「竹下の次」が確実視されていたが、リクルート事件で竹下が辞任した時、安倍も事件に関与して「謹慎中」だったことから後継総裁の椅子を逃した。その後、膵臓がんに倒れ、2年後に逝去した。 渡辺美智雄は「地の利」がなかった。1991年の宮沢内閣で副総理として次期総理の最有力候補だったが、膵臓がんを患い、病を押して1993年の総裁選に出馬するも河野洋平に敗れた。「人の和」が得られなかったのがその河野だ。野党時代の自民党を率いて自社さ連立の村山内閣をつくって副総理に就任。村山が河野への禅譲を提案した時、自民党内の強い反対にあう。自民党総裁選で橋本龍太郎と争うことになったが、同じ宮沢派の加藤紘一が橋本支持を表明、河野は出馬を断念した。「首相になる人物は権謀術数を使い、票を増やす。自分の考え方と違っても完全な喧嘩はせず、いざという時は手を握れる余地を残しておく。頭を下げられないとダメだが、人が良過ぎても推進力に欠けて天下を取れない」(小林氏)三木武夫は「何度でも挑戦」の精神で総理の座を得た その加藤は1999年の総裁選に出馬。小渕恵三に敗れたものの、次の総理のポジションを得た。ところが、小渕が急死すると、密室の話し合いで森喜朗首相が誕生する。不満を持った加藤は、“加藤の乱”を起こすも、党内の支持を得られず失敗に終わる。 その後の加藤と河野の政治家人生は対照的だ。加藤の裏切りで「総理になれなかった総裁」となった河野は森内閣で外相に就任、最終的には三権の長である衆院議長にのぼりつめた。一方の加藤は、秘書スキャンダルで議員辞職に追いこまれた。 今回、総裁選初出馬の岸田、4度目の挑戦で完敗した石破の今後はどうなるか。「国会議員票を伸ばした岸田氏が次期総裁の有力候補。ただ、もう禅譲の線はない。一人歩きして力を付ける必要がある。石破氏は茨の道になる。しかし、三木武夫は総裁選に3度敗れても『何度でも挑戦する』と意気込み、田中角栄の金脈問題での辞任後、突然首相の座が回ってきた。何が起こるかはわからない」(小林氏) 以下に総理の座を目指しながら、それが叶わなかった政治家4人のエピソードを紹介する。●渡辺美智雄(享年72) 1991年の総裁選で宮沢喜一、三塚博と争った。最大派閥・竹下派の会長代行である小沢一郎が3人を面接。金丸信、竹下登、小沢の会談でいったんは「渡辺総理」が決まるが、金丸の変心で宮沢が総理の座を射止めた。渡辺は副総裁に就いたが、翌年膵臓がんが発覚。1993年の総裁選では河野洋平に敗れた。1995年9月に死去。●河野洋平 自民党が下野した1993年7月、16代総裁に。翌年、自民党、社会党、さきがけの連立政権誕生に尽力。社会党の村山富市委員長が首班指名を受けて与党に復帰したが、自民初の「総理になれなかった総裁」に。その後、歴代最長の約6年間にわたって衆議院議長を務めた。●加藤紘一(享年77) 1999年の総裁選では、小渕恵三に敗れて2位。将来の総理は確実とみられていたが、“加藤の乱”で失脚。田中真紀子は「タイミングが半年遅かったし、半年早すぎるのよ」と加藤の政局観のなさを指摘した。●安倍晋太郎(享年67) 1982年、58歳の若さながら総裁予備選で中曽根康弘、河本敏夫に次ぐ3位につけた。中曽根内閣で外相を務め、竹下登、宮沢喜一とともに次世代のリーダーとして期待された。1987年の総裁選は中曽根裁定で竹下に首相の座を譲り、1991年に世を去った。(文中一部敬称略)※週刊ポスト2020年10月2日号
2020.09.19 11:00
週刊ポスト
3候補の共同記者会見の様子
“変われぬ政治”示した総裁選 記者の緊張感も感じられない
 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、9月8日に開かれた石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長3候補の共同記者会見について。 * * * 覇気がないというか、活気を欠いているというか、地味というか。9月8日に開かれた自民党総裁選の候補者3人による共同記者会見は、よく言えば淡々と落ち着いていたけれど、悪くいえば熱気が感じられなかった。果たして、これからの政権に期待していいものかどうか判断に迷う。 菅義偉官房長官が優勢とされ、「次期自民党総裁は菅氏で決まり」と思われている今回の選挙戦。安倍政権を「継承」する候補者か、「転換」へと舵を切る候補者かで分け、その政策や手法を論じるメディアもある。だが、路線はほぼ継承へと決まっている。安倍首相を神輿として担いできた議員たちや派閥は、今まで通りで良いという「現状維持バイアス」に陥っているようだ。 そのため、多くの自民党議員が求めた党員投票は行わず、両院議員総会を開き、国会議員と都道府県連の代表による投票によって総裁が決まることになった。党員投票が実施されれば、全国の党員に人気がある石破茂元幹事長が選出される可能性が出てくるからだろう。安倍政権を継承させたい議員らにとって、転換派の石破氏は目の上のたんこぶ。これまでの7年8か月の成果(?)が、もしかすると色んな意味でひっくり返るかもしれないのだから、阻止しようと躍起になるのも無理はない。 人は、慣れ親しんだ物事や環境などを変えるのが苦手だ。新しいものの方が優れている、新しいやり方をすればプラスへ動くかもしれないという期待はあったとしても、そこに不安や面倒を感じれば二の足を踏んでしまう。まして、手に入れたものを失うかもしれないと思えば現状にしがみつきたくなるものだ。森友・加計問題が中途半端に終わっても、新型コロナウイルス対策が失策続きでも、韓国や中国との関係が悪化していても、今の自民党は変わることをマイナスだと感じているようだ。彼らの中にある現状維持バイアスはかなり強固らしい。 結果を想定し、「菅氏が総裁になる」という目で会見を見ると、違うものが見えてくる。石破氏が目力鋭くなかなかの発言をしても、岸田文雄政調会長が安倍政権の成果を継承するが如く涼しげに演説しても、訴えようとする気迫はどこか弱い。 ぎゅうぎゅう詰めに座席を埋める応援陣営の議員たちの姿もなければ、争うように質問する記者たちの姿もない。会場全体の高揚感や応援議員たちによる圧力、質疑応答での緊張感も感じられない。コロナの感染拡大防止対策で、応援陣営の参加議員は最大20人まで、入室が認められた記者たちも1社につき1人に制限されていたとはいえ、「予定調和」の総裁選に関心は薄そうだった。現状維持を望むなら、下手に盛り上がるより、この方が都合がよいとも言える。 共同記者会見で菅氏は、コロナ対策や経済の立て直しなどに関する最初の質問にこう答えた。「実際、これから政権を運営する、トップに立つわけでありますから」。菅氏の勝利は、本人も認める自民党周知の事実というわけだ。「私自身が総裁になったら」「総理大臣の立場になったら」、菅氏はこれからの政権についてこうも話したが、石破氏も岸田氏も、こんな“たられば”の表現は使わなかった。 新しい政権が誕生しても現状維持が続くらしい。コロナ渦が国民の努力で収束することを心から願うばかりだ。
2020.09.11 07:00
NEWSポストセブン

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