政治ジャーナリストの宮崎信行氏が考えるシナリオ「『反岸田』結集で石破総裁」
鍵を握る「参院平成研」の動向
石破氏と岸田氏が決選投票を争った場合にどうなるか。宮崎氏は、大勢を決するのは参院議員の票になると指摘する。
来年夏には参院選が控えており、「選挙に勝てる総裁」を求めている点では参院議員も衆院議員と同じだ。
「参院からは保守派の青山繁晴氏が出馬に意欲を見せている。1回目の投票では同じ参院議員ということで青山氏に一定の票が出ると考えられるが、決選投票には残れないでしょう。
決選投票での参院票に一番影響力を持つのが参院平成研(旧茂木派)の動向です。参院平成研は亡くなった参院のドン・青木幹雄氏が仕切っていた集団で、2018年の総裁選では安倍氏ではなく、石破氏を支持した経緯がある。
参院側は基本的に勝ち馬に乗る傾向があるため、麻生氏が決選投票で無理やりひっくり返そうとしても、石破優位の情勢と見れば、参院平成研を中心に参院議員の多くは石破氏に乗る可能性がある」
麻生氏の石破包囲網は破られるとの読みである。
※週刊ポスト2024年8月9日号