石坂のプラモデル作品
「船舶や車など、皆それぞれ自分の好きなものを作っています。ぼくが作るのは飛行機。資料を読んだり、飛行場で実物を眺め、塗装がどうなっているか観察したりするのも楽しいんですよ。細かな作業は女性の方が上手なので、部分的に妻に手伝ってもらうこともあります」
定期的に展覧会も開催しているそうだ。
「若さの秘訣? そんなものはないけど、何事も気負わないでやるのが、長続きしていいのかな、と思いますね。ひとりで続けるのは大変だから、月1回でも仲間と集まって作る。いまはこれが楽しいんですよね」
次は3Dプリンターを使おうか、同じ飛行機をもっと凝って作ろうかなど、やりたいことが尽きない石坂。その姿勢が周囲を魅了し、仕事にもつながるのだろう。
(了。第1回から読む)
【プロフィール】
石坂浩二(いしざか・こうじ)/1941年、東京生まれ。高校在学中の1958年、テレビドラマ『お源のたましい』(KRTV・現TBS)にエキストラ出演。演出家の故・浅利慶太さんに誘われ、慶應義塾大学法学部卒業後、「劇団四季」へ入団。1963年の『花の生涯』を皮切りに『天と地と』(1969年)、『元禄太平記』(1975年)、『草燃える』(1979年)などNHK大河ドラマに多数出演。1976年には映画『犬神家の一族』(東宝)に主演し、以後、市川崑監督作品の“顔”に。作家、司会者、ナレーターなどでも活躍。2009年NHK放送文化賞を受賞。画家としては1974~1985年まで二科展に連続入選。
映画『海の沈黙』は11月25日から公開
【今後の出演情報】
映画『海の沈黙』
脚本家・倉本聰さん(89才)が半世紀以上温めていた構想を映画化。贋作絵画を巡る人間模様を描く。主演は本木雅弘(58才)。石坂は著名な画家役で出演。11月22日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開(配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ)。
NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
2025年1月5日から放送予定。江戸時代の“出版王”とされる蔦屋重三郎の生涯を描く。主演は横浜流星。石坂は徳川吉宗・家重・家治の将軍3代に仕えた老中首座・松平武元役。
取材・文/上村久留美 撮影/政川慎治、平野哲郎
※女性セブン2024年10月24・31日号