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 須藤被告のこのような“アピール”には、理由がある。それは、事件の鍵を握る覚醒剤購入の証言に関してのことだ。

「須藤被告は今回の公判で、覚醒剤について『野崎さんに依頼されて購入した』と初めて証言している。野崎さんが覚醒剤を常用していたと主張するための証言ですが、検察は、被告が事件当時の取り調べで覚醒剤について『何も知らない』と話していたのはなぜか、と追及していました」(裁判を傍聴したライター)

 須藤被告は「社長(野崎さんのこと)に覚醒剤を飲ませたことはない」と無実を主張する一方で、野崎氏に頼まれて覚醒剤を購入し、渡したことは認めている。それにもかかわらず、覚醒剤を購入した事実について、取り調べで当初は話しておらず、そのことは須藤被告にとって不利な材料だ。

 須藤被告はこれについて、現在の弁護団を専任する前に弁護を委ねていた弁護士との関係がうまくいっていなかったからであるように説明した。

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