中に人がいるのかわからず待ちつづける場面も(読者提供)
SNSでは入り口と出口が異なる構造について批判が集まっていたが、実際に使用してみると「ランプがわかりにくい問題」と合わさって、混迷を極めていたという。
「使用中の個室はランプが光る構造になっているのですが、昼間はランプが点灯しているか否かが判別しにくいんです。それに加えて“トラブル”も起きて……。
私が訪れた時、3つある個室のどれもが使用中を示すランプがずっと光り続けていたんです。尿意でそわそわと体を揺らす人や、待ちかねて別のトイレに向かう人もいました。試しにドアをノックしたり、引っ張ってみる人も。
ひとつの個室に入り口と出口ふたつのドアが存在するせいで、待っている側は、本当に中に人がいて使用しているのか、単なる故障なのか、判断がつかないんですよ」
この人物は結局20分以上待ったそうだ。同じく待ちくたびれた様子の別の男性が、ランプが点灯し続けていることをスタッフに伝えると、その場ですぐに鍵が解除されたという。
「結局、3つのトイレはすべて無人だったんですよ……。ずっと列に並んでいた中年男性は、『おせーよ、誰もいねーのかよ!』と不満を漏らしていました。
SNSでは〈ドアがふたつあって出方がわからない〉という意見もありましたが、実際は、『しめるLOCK/あけるOPEN』と掲示されているので、さほど難しくはないんです。でもこのランプ問題は早急に解決した方がいいと思います」
見た目は洗練されていても実際に利用するとなると、わかりにくい。そんな関西万博のトイレを“デザインの敗北”と揶揄する向きもある。この問題は会期中に是正されるのか──。