エライザちゃんを抱く父親のキャメロン・ターナーさん(SNSより)
コロンバス警察がターナー氏の自宅に急行した際は、1頭が車の中に押し込められ、他の2頭は敷地内に残っていた。同警察のジェームズ・フークア報道官は「悲劇的な状況だった」として、両親がエライザちゃんの死に関して責任を追及される可能性は低いとの見方を示している。
ピットブルによる悲劇は世界中でたびたび発生している。米国内でも、2022年10月、米南部テネシー州で飼い犬のピットブル2頭が当時2歳の女の子と5か月の男の子を襲い、2人とも死亡した事件が発生している。ピットブルはさらに、2人を助けようとした母親にも襲いかかり、重傷を負わせている。
「テネシー州で起きた事件では、子ども2人を襲ったピットブル2頭は8年以上ペットとして飼われ、その間、特にトラブルはなかったそうです。ピットブルがなぜ、突如として子どもに襲いかかったかは不明で、前兆のようなものもなかった。結局、その2頭は安楽死させられました」(同前)
ピットブルは正式名称を「アメリカン・ピット・ブル・テリア」といい、「世界最強の犬」とも形容される。かつて闘犬が盛んだった英国で、ブルドッグとテリアをかけ合わせて誕生したのが「スタッフォードシャー・ブル・テリア」という闘犬用の犬種だが、このスタッフォードシャー・ブル・テリアを米国が輸入し、さらに品種改良を加えて誕生させたのがピットブルだ。ピットブルの適切な飼育については、これまで議論を呼んできた。