家族が飼っていたピットブルとエライザちゃん(SNSより)
ピットブルの適切な飼育とは
「ピットブルはもともと闘犬用として改良されてきた犬種だけに、闘争心が高く、突発的な攻撃性を持っています。『一度スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない』と、その危険性を指摘する専門家もいて、原産国の英国では危険犬種法(Dangerous Dog Act 1991)によって飼育の制限がかなり厳しく設けられています」(同前)
日本でも、ピットブルを80歳の高齢男性に散歩させ、ピットブルが高校生にかみついてケガを負わせたとして、当時27歳の飼い主の女が重過失致傷の罪で起訴される事件が起きたばかり。女には昨年7月、禁錮6か月、執行猶予4年の判決が下った。
「正直、うちのピットブルが誰かを襲うなんて考えられない。普通の犬と一緒です」
取材をした国内のある愛好家はそう語る。しかし、多くの事件は何かでスイッチの入ったピットブルが突然、人を襲っているケースがほとんどだ。
「月14日には、台湾でピットブルが柴犬に襲いかかり、2頭とも死亡する事故が起きています。台湾ではピットブルの事故が多発しており、2022年には新規飼育が禁止されました。そのほかにもアメリカの特定の州など、海外では一部の国や地域で飼育が規制されています」
日本では、茨城県などいくつかの自治体では、檻の中で飼育するといった条件を義務づけているが、国内で統一した基準はない。何らかの対策が必要なのかもしれない。
