2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(AFP PHOTO / UNITED STATES DISTRICT COURTFOR THE SOUTHERN DISTRICT OF NEW YORK)
〈バージニアは性的な虐待と人身売買と戦う熱烈な戦士でした。彼女の存在はたくさんの生き残った犠牲者を救う光でした〉──4月24日(現地時間、以下同)“エプスタイン事件”の最も著名な告発者の1人であるヴァージニア・ジュフリー(享年41)が、西オーストラリア州ネアーガビーの農場で亡くなったと彼女の家族が発表した。自殺とみられている。
ジュフリー氏は3月30日、〈道を曲がろうと減速したとき、時速110kmのスクールバスが突っ込んできました。(中略)私は腎不全に陥り、余命4日と宣告された〉という文章とともに自身のInstagramにて、顔の左半分に大きなアザが残る画像を投稿していた。
しかし、投稿から2日後の4月1日、現地警察は3月24日の午後3時ごろネアーガビーにて事故が発生していたことは確認できたが、『負傷者は報告されていない』として、報道されているような大規模な事故は“起こっていない”と発表。ジュフリー氏は入院から6日後に退院していた。その約3週間後、彼女は自ら命を絶ったという。
ジュフリー氏は、米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告(享年66)が250名以上の少女らに性的虐待をしたとされる“エプスタイン事件”の被害者として実名告発 をした1人だ。勇気ある告発者が事故に巻き込まれ、命の危機に瀕したというニュースは現地で大きな注目を集めたという。現地ジャーナリストが解説する。
「エプスタイン元被告は、自身の邸宅や所有していたリトル・セント・ジェームズ島で、11歳の少女を含む複数人の未成年女性の性的人身売買を行なっていた疑いにかけられており、2019年7月に起訴されていました。
2001年、当時17歳だったバージニア・ジュフリーさんも“エプスタイン事件”の被害に遭ったとのことです。ジュフリー氏は、エプスタイン元被告と親交があった英・ヨーク公爵アンドルー王子(65=現在)から受けた被害を実名告発 し、アンドルー王子に対して民事訴訟を起こしました」(現地ジャーナリスト)