アンドルー王子から受けた被害を実名告発し民事訴訟を起こしたジュフリー氏(時事通信フォト)
“エプスタイン事件”とは
“エプスタイン事件”は、裁判を控えていたエプスタイン元被告が勾留されていたニューヨーク州の勾留施設内で亡くなったため、未だ真相は明らかになっていない。
しかし、共犯者と見られている女性のギレーヌ・マクスウェル被告(63)の裁判資料などによって、いくつかの事実が明らかとなっている。そのひとつが、エプスタイン元被告と権力者の交友関係だ。
「裁判のなかで、エプスタイン元被告のプライベートジェットを操縦していた元パイロットが、ビル・クリントン元大統領(78)やドナルド・トランプ大統領(78)などの複数の権力者を乗せたことがあると証言しています。こうした証拠や証言から、エプスタイン元被告は権力者との交友関係が広かったことがわかっています。
アンドルー王子との関係もエプスタイン元被告のプライベートジェットの渡航記録によって明らかとなっており、アンドルー王子からの暴行被害を訴えたジュフリー氏は、一連の事件における被害者の1人と見られています」(同前)
ジュフリー氏は、当時の出来事を英メディアBBCで語っている。
「エプスタイン元被告と、その元恋人であるマクスウェル被告に誘われたナイトクラブで、ジュフリー氏はアンドルー王子からダンスに誘われたとのことです。
その帰り道、車の中でマクスウェル被告に『王子と寝ろ』と要求されたといいます。その後、合計3回の被害に遭い、多大な精神的苦痛と損害を被ったと主張していました。
アンドルー王子は当初、疑惑を否定していましたが、2022年には多額の解決金を支払い、和解に至っています」(同前)
ジュフリー氏の死後、彼女の家族は米・テレビ局NBCに対して次のようにコメントしている。
〈虐待の負担は非常に重く、バージニアはついにその重荷に耐えかねてしまいました〉(遺族の声明を邦訳したもの)