山下美夢有(左)の弟・勝将は昨年の男子プロテストを通過
日本勢の戴冠は、2019年の渋野日向子(26)以来となった。女子ゴルフの海外メジャー「AIG全英女子オープン」で山下美夢有(23)が初優勝した。帰国後の会見では、「一番身近で弟と妹がサポートしてくれていた。迷惑をかけてしまった部分もあった」と涙ながらに語る姿が話題を呼んだ。
そんな山下の妹の蘭さん(17)は高校3年生、弟の勝将(22)は昨年の男子プロテストを通過したばかりのルーキーだ。
「勝将プロは姉の後を追って小学5年の時にゴルフを始めたそうです。近畿大学ゴルフ部の2年時には、男子プロの下部ツアーである『ダンロップ・フェニックス・チャレンジふくしま』で史上7人目のアマチュア優勝を飾った。昨年のプロテストはトップ合格。山下がプロテストに合格した時はカットラインギリギリでしたから、期待度はそれ以上。男子ゴルフ界のホープです」(ツアー関係者)
山下は身長150cmと小柄だが、持ち前の精密なテクニックで体格に勝る海外勢と戦っている。勝将も162cmと男子プロのなかでは小柄だ。
「上背こそないですが、プロで出場した2試合の平均ドライビングディスタンスは286ヤードと決してパワー負けしていない。正確で安定したアイアンショットが強みです」(ゴルフ担当記者)
プロ転向後の試合出場はまだ2試合で、どちらも予選落ち。結果は残せていないが、姉の背中を追って練習を重ねている。
「姉と同じくコーチは父親の勝臣さんで、山下の上達を支えたと言われる弾道計測器を導入したそうです。“姉は『何ヤード打つ』と決めて飛距離を合わせていた”と言って、負けないように練習に明け暮れているといいます」(同前)
姉弟のアベック優勝に期待したい。
※週刊ポスト2025年8月29日・9月5日号
藤野キャディ(左)と山下美夢有(2024年撮影。Getty Images)