渡邊渚さんが、「選挙」と「投票」について綴った(撮影/松田忠雄)
昨年8月末にフジテレビを退社した元アナウンサーの渡邊渚さん(28)。2020年の入社後、多くの人気番組を担当したが、2023年7月に体調不良を理由に休業を発表。退社後に、SNSでPTSD(心的外傷後ストレス障害)であったことを公表した。約1年の闘病期間を経て、再び前に踏み出し、NEWSポストセブンのエッセイ連載『ひたむきに咲く』も好評だ。そんな渡邊さんが、「選挙」と「投票」について綴ります。
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この夏、東京都議会議員選挙と参議院選挙のために、投票所になっている近所の小学校へ2回行った。小学校へ行くと、自分の学生時代を思い出す。小学生の頃を、ではなく、高校・大学時代を。というのも、高校生になってから、選挙の投票所のアルバイトをしていたからだ。
内容は受付と本人確認、投票用紙の交付、案内、投票所の設営など。6時半から20時半までの長時間ではあるが、休憩時間がしっかりあって、仕事もローテーションするから、それほど退屈しない。時給もいいしお弁当も出るから、ホワイトバイト! 学生時代には大変ありがたいバイトだった。
また、私は選挙権が18歳に引き下げられた年に19歳になった世代だ。初めて選挙に行った日のことは、成人を迎えてお酒を飲めるようになった時より心が湧き立った。
この夏の投票所でも懐かしさを抱きつつ、数年前と今とでは政治の流れはもちろん、自分の政治への思いも変わったことを感じた。