国内

橋下市長人気の秘密 「あーうー」言わず、歯出しニコニコ笑う

誕生した橋下徹大阪市長の人気が高まるばかりだ。早くも「国政へ出て欲しい」の声まである。その人気の秘密とは何なのか。作家で五感生活研究所の山下柚実氏によれば、橋下氏の話す姿勢にはいくつかの特徴が見て取れるという。以下は、山下氏の解説である。

* * *
12月19日の今日、いよいよ橋下徹大阪市長が誕生し、全国から熱い視線が集中しています。市長の仕事を始めたばかりなのに、東京の街角調査では「国政へ出てほしい」という声が庶民から殺到しているとか。

橋下氏がこれほど人気を集める理由とは何なのでしょうか。その刺激的な発言と言動で「日本を覆う閉塞感を打ち破ってくれる」といった期待感からなのか。

どうやら、橋下氏が打ち出す「大阪都構想」などの政策や政治の中味以外にも、人々が気持ちを捕まれる秘密が隠れていそうです。

市長就任を前に、テレビの報道番組でいくつもインタビューを受けた橋下氏。話す姿勢にはいくつかの特徴が見て取れます。

・瞳を、しっかりと大きく開く。
・まばたきが少ない。
・まっすぐに、前を見て話す。
・歯を出して、ニコニコ笑う。
・眉間にシワを寄せない。
・政治家によくある「あー」「うー」の発声がほとんど無い。
・目が泳がない。
・歯切れがよい。

画面に映った印象を一言で言うと、つるんとした「ゆで卵顔」。つまり、殻を剥かれた茹で卵のように、シンプルで隠し事がなく、表情がとても読み取りやすいということが特徴です。

では、多くの政治家が、瞳を大きく見開かなかったり、眉間にシワを寄せたり、目を泳がせたり、下を見てメモを読むのはなぜなのか? 「あー」「うー」という無意味な音を言葉の間にはさむのは、なぜなのか?

おそらく、政治家の多くが抱いている本音と建て前が関係しているはず。話をしながら、複数の利害が頭の中を巡り、その利害調整や帳尻合わせが必要になる。失言のないよう言葉を選ぶための、いわば時間稼ぎが「あー」「うー」。

しかし、橋下氏はそんな帳尻合わせをすることなく、自分の考え方と政策を、ズバっと直球で投げてくる。反対なら選挙でノーと言ってくれ、自分を落としてくれ、というわかりやすさ。

「あー」「うー」を発しない話し方の中に、橋下氏のスタンスが端的に現れていると言えないでしょうか。

視線や表情、一つ一つは些末なことかもしれませんが、テレビを見ている有権者は、話し手の表情やしぐさ、動作をトータルに受け取りながら、「その人がどんな人か」を把握しているのです。

橋下氏は「ハシズム」と揶揄されていますが、それは言ってみれば自分の考え方・イズムをぶつけてくる珍しい政治家だ、ということ。だとすれば、その直球の方向が間違った時には、即座に批判を直球で投げ返して「リコール」し、市長の座を降りてもらえばよい、ということではないでしょうか。

いずれにせよ、これからしばらくは大阪から目が離せません。

関連キーワード

関連記事

トピックス

“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
アメリカから帰国後した白井秀征容疑(時事通信フォト)
「ガイコツが真っ黒こげで…こんな残虐なこと、人間じゃない」岡崎彩咲陽さんの遺体にあった“異常な形跡”と白井秀征容疑者が母親と交わした“不穏なメッセージ” 〈押し入れ開けた?〉【川崎ストーカー死体遺棄】
NEWSポストセブン
ジャンボな夢を叶えた西郷真央(時事通信フォト)
【米メジャー大会制覇】女子ゴルフ・西郷真央“イップス”に苦しんだ絶不調期を救った「師匠・ジャンボ尾崎の言葉」
週刊ポスト
元交際相手の白井秀征容疑者からはおびただしい数の着信が_(本人SNS/親族提供)
《川崎ストーカー死体遺棄》「おばちゃん、ヒデが家の近くにいるから怖い。すぐに来て」20歳被害女性の親族が証言する白井秀征容疑者(27)の“あまりに執念深いストーカー行為”
NEWSポストセブン
赤西と元妻・黒木メイサ
《赤西仁と広瀬アリスの左手薬指にペアリング》沈黙の黒木メイサと電撃離婚から約1年半、元妻がSNSで吐露していた「哺乳瓶洗いながら泣いた」過去
NEWSポストセブン
前回のヒジ手術の時と全く異なる事情とは(時事通信フォト)
大谷翔平、ドジャース先発陣故障者続出で急かされる「二刀流復活」への懸念 投手としてじっくり調整する機会を喪失、打撃への影響を危ぶむ声も
週刊ポスト
単独公務が増えている愛子さま(2025年5月、東京・新宿区。撮影/JMPA)
【雅子さまの背中を追いかけて単独公務が増加中】愛子さまが万博訪問“詳細な日程の公開”は異例 集客につなげたい主催者側の思惑か
女性セブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
NEWSポストセブン