教師に文句を言う“モンスターペアレンツ”という単語はもはや一般的になったが、それの“医療バージョン”とでもいうべき“モンスター患者”も全国で急増しているという。
そして、患者が子供の場合もそれは当てはまる。わが子可愛さゆえの身勝手な要求や、逆にほったらかしにして他の患者の迷惑になっていることに気づかないなどトラブルになりやすい。
「小児科や耳鼻科の待合室には子供を遊ばせる遊具スペースなどがあります。子供が他の子供を叩こうとしたり、大声を出したりしても注意もしない親は困り者。そういう親に限って、院内で転んだりすると、『病院の管理責任だ』と目の色を変えて怒り出すので、応対させられるうちの看護師や医療スタッフが可哀そう」(都内・耳鼻科医院医師)
医師法では、医師は診療を希望する患者を拒んではいけない応召義務がある。「医師は患者を選べません。時には追い返したくもなりますよ……」と嘆いている医師はいっぱいいるのだ。
※週刊ポスト2012年10月26日号