中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
高市早苗首相の「台湾有事」に関する答弁をめぐり、緊迫した状況が続く日中関係。中国側は11月14日に日本への渡航自粛を呼びかけ、また11月19日には日本産水産物の輸入を事実上停止するなど経済面に影響を与えつつあるなか、その余波はエンタメ業界にも及んでいる。
11月28日、上海・西岸ドームアートセンターで開催された「バンダイナムコフェスティバル2025」において、歌手・大槻マキ(52)のパフォーマンス中に突如照明を落とされ、スタッフと思しき2人に促されて退場させられる一幕があった。事務所スタッフは公式Xで〈28日のステージにつきましては、パフォーマンス中ではございましたが、やむを得ない諸事情により急遽中断せざるを得ない状況となってしまいました〉と説明。また、当初予定されていた翌日の公演の中止も発表した。
さらに、同イベントに出演予定だったアイドルグループ・ももいろクローバーZのライブも中止が発表。12月に中国ツアーが予定されていた舞台「セーラームーン」の中止も決まったほか、歌手・KOKIA(49)の北京公演キャンセル、ラッパー・KID FRESINO(32)の中国ツアー(北京・上海を予定)が無期限延期に。次々とイベントの中止が余儀なくされる事態となっている。大手紙国際部記者が解説する。
「イベント主催者側は『やむを得ない事情』『不可抗力』による中止と説明しており、一方で中国外交官の林剣(りん・けん)氏は定例会見で『(イベントの)主催者に確認してください』と説明。詳しい理由は明らかにされていませんが、事実上の外交的な制裁措置との見方もあります」
11月28日には、浜崎あゆみ(47)の上海公演の中止が伝えられた。それを受けて浜崎は、29日にインスタグラムのストーリーを更新し、現地メディアの記事を引用しながら〈会えるはずだった一万四千人のTA(ファンの総称)の皆さんに向けて、演者・スタッフ全員で全身全霊で本番と寸分変わらぬ想いをもちステージをまっとうさせて頂きました〉(原文ママ)と無観客状態でパフォーマンスを行ったことを明らかにした。芸能関係者が語る。
