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水戸地方検察庁職員 公衆の面前でわいせつ行為し停職1か月

 公務員改革を掲げた民主党政権がシロアリ官僚の言いなりとなっていく間に、官僚たちはこっそり自らの不祥事に「大甘処分」を下していた──。

 ジャーナリスト・佐々木奎一氏が霞が関の全省庁に2009~2011年度の3年間の懲戒処分と内部処分(*)について情報公開請求し、懲戒処分755件、内部処分1046件の合計1801件の内部資料を入手した。その中身を精査したところ、人事院基準を無視した処分が次々と見つかった。ここでは法務省の甘い処分、報道されていない処分を取り上げる。

 法務省は懲戒処分が366件、内部処分が19件(内部処分は出先機関を含まない本省職員のみ)あった。ちなみに開示対象となった職員数、つまり母数は5万1052人(懲戒処分)、801人(内部処分)である。開示資料に基づき、いくつか不祥事の具体的な内容を紹介する。■は黒塗りだった部分。

・ケースその1
【組織・肩書(処分日)】
水戸地方検察庁■■(2009年7月17日)

【内容】
通行中の被害者(■■歳)にわいせつな行為をしようと企て、路上において声をかけた上、■■に誘い込み、人通りもあり公衆の目に触れる場所であったにもかかわらず、■■、■■、■■などのわいせつな行為をし、引き続き■■敷地内に誘い込み、人通りもあり公衆の目に触れるような場所であったにもかかわらず、■■、■■などのわいせつな行為をした。

【処分】
停職(1か月間)

・ケースその2
【組織・肩書(処分日)】
甲府刑務所■■(2009年7月28日)

【内容】
収容中であった懲役受刑者Xと継続的に私語を交わし、Xの出所後、X及びXの所属する暴力団組長と飲食を共にし、同組長からその飲食(金額不明)の供応を受けた後、Xから、タクシー料金約1千円、■■の宿泊代金8千5百円、同■■へ呼んだ風俗嬢へのサービス提供に伴う代金として、2万円ないし3万円及び、翌日■■駅までのタクシー料金2000円の利益供与を受けるなどした。

【処分】
停職(3か月間)

・ケースその3
 【組織・肩書(処分日)】
福島刑務所■■(2010年1月4日)

【内容】
■■において、同室に収容されていた懲役受刑者Aに対し、自己の陰茎を口淫させるなどの不適正な処遇をなした。

【処分】
免職

・ケースその4
【組織・肩書(処分日)】
中等少年院・榛名女子学園■■(2010年3月30日)

【内容】
複数の女子被収容少年に対して、不快にさせるわいせつな言辞を繰り返すなどした。少年に対し、「(キャバクラで働いたら)おれが客になって遊びにいく」「君は経験した人数が少ないから自信がないんだ、数多くの人とセックスすれば、うまくなるし、自信もつくし、男を喜ばせることができる」などと不快にさせる言辞を弄した。

【処分】
停職(3か月間)

(*注)国家公務員の処分は大きく「懲戒処分」と「内部処分」に分けられる。懲戒処分は重い順に免職、停職、減給、戒告の4種類。処分に応じて、昇給・昇格、期末・勤勉手当(ボーナス)、退職手当(退職金)などに大きく影響する。一方、内部処分は各省庁の内規で定めただけの処分で訓告、厳重注意、注意の3種類。昇給やボーナスに影響が出るケースもあるが、懲戒処分ほどではない軽微なもの。

※SAPIO2013年1月号

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