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テレビ局儲けのテクニック「続きは有料で」の新たな手口登場

 テレビ局は格安の利用料で公共の電波を私物化して荒稼ぎしているが、最近は、儲けのテクニックはより巧妙になってきている。番組制作会社関係者がこう話す。

「最近は企業の商品紹介や工場を見学するロケを組んだ番組、社長インタビューなどの企業絡みの番組が急激に増えている。実はそのような番組は儲かるんです。

 そのやり方は巧妙で、番組に直接的に企業が資金を提供するわけではなく、そのテレビ局の他の番組内にCMを流す契約をするなどして、局側にお金が流れるようになっているんです」
 
 また、新たな手口も生まれている。

 昨年秋、TBSで放送されたドラマ『ダブルフェイス』はTBSとWOWOWの共同制作だった。当初、TBSは無料の地上波で物語の前半部分を流し、後半部分は有料のWOWOWで放映するという手法を取った。

 それに対しては視聴者からは「悪質な勧誘商法じゃないか」との声があがった。実は、TBSはWOWOWの大株主のため、WOWOWが儲かればTBSも潤うというカラクリがあったのだ。

 その後、TBSは今年に入ってから後半部分を地上波で放映したので事態はようやく沈静化した。

 今後、「続きを見たければ有料で」という商法が増えないか心配だ。視聴者にCMを嫌というほど見せておいて、一方で有料放送に誘導するのは納得できるものではない。

 タダ同前で公共の電波を占有し、やりたい放題の荒稼ぎ。それに気付き始めた視聴者は、テレビ離れという形でいよいよ背を向け始めている。

■文/津村雅希(ジャーナリスト)

※週刊ポスト2013年3月15日号

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