その推測に説得力を与えるのが、この金学順さんに関する朝日の記事を「捏造」と書いたFLASH、週刊文春に対して、朝日が8月6日、7日に「捏造は一切ない」と立て続けに抗議していることだ。本誌への抗議から実に3日連続で、他メディアへの抗議が朝日に掲載される異常事態となっている。
もはや、抗議そのものより、朝日紙上で自分たちの読者に「雑誌は色々書いているが、我々朝日は正しい」とアピールすることが目的になっているのではないか。朝日新聞に対して、水間氏はこう提言する。
「朝日は不毛な他メディア攻撃に時間を費やすよりも、多くの妓生が慰安婦に転身したといった基礎的な事実を踏まえて、もう少しまともな検証報道をしたほうがいいのではないか。私が収集した資料を無償で提供する用意があるので、朝日新聞の記者と共同研究をして、その成果を朝日新聞の紙面に掲載するのはどうでしょうか」
その際には、朝日の「慰安婦誤報問題」をどのメディアよりも詳細に報じてきた本誌も、協力を惜しまないつもりだ。朝日には是非とも、この建設的な提案に応じてもらいたいものである。
※SAPIO2014年10月号