この画期的なビフィズス菌の発見に、さぞや社内は盛り上がったかと思いきや、当初は意外にも「そうでもなかった」という。“腸で増える”という特徴のすごさが、社内でも研究員以外はあまり理解をしてもらえず、このビフィズス菌に関心を持ってもらうまでに時間がかかった。
「腸内環境の重要性がさらに大きな注目を集めるようになる中で社内でも理解が得られ、“本当にいいものだからこそ、もっと多くの人に知ってもらい、食べて健康になってもらおう”という気運が社内でも広まり、全社をあげた『ビフィズス菌BifiX』の製品化がスタート。数多くの『ビフィズス菌BifiXシリーズ』が誕生し、現在に至っています。
しかし、私たちの研究は『ビフィズス菌BifiX』に留まりません。私たちの手元にはまだ研究が済んでいない乳酸菌とビフィズス菌、合わせて約1万の菌株があります。“こういう菌ならこういう作用がある”といったことをもっと研究して、さらに健康に役立つ菌を発見していきたいと思っています。また、機能性素材なども開発している江崎グリコの健康科学研究所との共同研究もさらに活発化させ、子供から高齢者まですべての人々の健康を支えていきたいですね」(西嶋さん)