同じく7月、米サンフランシスコ市を本拠とする華僑を中心とした反日団体「世界抗日戦争史実維護連合会」がアメリカに「抗日戦争記念館」を来年9月3日に開館すると発表した。
さらに9月、中国、ロシア、モンゴルの3か国による首脳会談で習近平はモンゴルのエルベグドルジ大統領にも記念式典への参加を呼びかけた。
「国内の腐敗撲滅キャンペーンが保守派の逆襲にあって立場が危うい習近平は、戦勝記念式典をさも国家を挙げての世界的一大イベントであるかのように演出したい。このため、なりふり構わず式典への参加国を増やそうとしている。
モンゴルは内心では中国が嫌いだが、ビルやホテルなど中国系の資本が続々と国内に投入され、経済的な関係を無視できない。本音は別として記念式典に参加せざるを得ないだろう」(宮崎氏)
中国は同時期に開催された上海協力機構の首脳会議でもカザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンの中央アジア4か国と記念式典を共同開催する約束を取り付けている。
※SAPIO2014年12月号