ここまで行き着けば、千代田区の三井記念病院から多摩市の桜ヶ丘記念病院まで、東京都には計54の「無料低額診療施設」があると分かり、住所と電話番号も記されているのだが、エクセルから各施設のHPに直で飛べるわけではない。行きやすそうな立地の病院名をさらに検索するなどしないと、情報の詳細が掴めないのだ。
うーん、これだからお役所仕事は……とやはり文句が言いたくなる。誰でもネットが使える時代とはいえ、保険証もお金もなくて、体調が悪い人に、こんなめんどくさい情報収集作業をさせますか!
そこで私が思うのは、旅行に出かけるほどお金や暇はないけれど、体調はふつうだし、ネットをいじるのは得意だよという方々が、この制度の利用が必要そうな人に代わって情報収集してみませんか、という提案だ。
友人、知人に該当者がいたら、さっそく彼や彼女の住まいの近くにある「無料低額診療施設」について調べてほしい。そして、ツイッターなどのSNSでしか知らない相手でも、この人を放っておくとヤバそうだ、と勘が働いたときは、「調べてみるので、お住まいの都道府県を教えてもらえますか」などと打診していただきたい。ネットで振り合うも多生の縁ということで、そんなやりとりがあってもいいではないか。
もしかしたら、「余計なお世話だ」と相手から拒まれるかもしれない。たしかにそうかもしれないけれど、みんながバラバラで孤独な世の中、余計なお世話を互いにし合わないと、越えられない壁がたくさんあるのだ。拒まれるのがどうしてもいやなら、「無料低額診療施設がある」という情報をばら撒いてみるなど、なにか動いてみませんか。
ちなみに、「無料低額診療施設」もボランティア精神でやっているわけではないから、正月三が日は休診のところが多い。今年は4日が日曜日なので、多くの病院は5日から診療スタートだ。
そんな情報も含めて、情報拡散よろしく、なのだ。